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アイデアの引き出し

【危険?】Inkscapeは安全なのか。危険性を背景とともに解説【ウイルス?】

全ての機能を無料で使えるベクター描画ソフト『Inkscape』。普通であれば有料ソフトでしか使えないような機能も網羅されており、無料ソフトとしては圧倒的に有名です。

しかしそこで浮かぶのが
「Inkscapeって本当に安全なの?」という当然の疑問。

先に結論だけまとめると、Inkscapeそのものは安全。ただし気をつけるべきことはいくつかあります

Inkscapeをインストールしようとして不安を感じている方へ。本記事では、その危険性や安全性について詳しく解説します。

当ブログでは、Illustratorの代替ソフトとしてInkscapeをおすすめしています
しかし、Inkscapeの危険性を懸念する声も時々目にします。
そのため、Inkscapeを推奨している当ブログとしてもこの点について取り上げる責任があると考え、この記事を作成しました。

Inkscapeは無料なのにあまりにも優秀すぎる

Inkscapeは、ベクター形式の画像を作成するための高機能な描画ソフトです。Illustratorの代替としても利用され、多くのデザイナーやクリエイターに支持されています。

Inkscapeのあまりにも優秀すぎる特徴

  • 高機能かつ無料:基本的な描画機能から高度な編集機能まで、幅広い用途に対応可能。
  • マルチプラットフォーム:Windows、Mac、Linuxで使用可能。
  • 拡張性の高さ:プラグインやスクリプトを使用して機能を拡張できる。
  • オープンソースで透明性が高い:ソースコードが公開されており、誰でも安全性を確認できる。
  • 商業利用も可能:ライセンス的にも自由度が高く、プロジェクトでの利用にも最適です。

無料のベクター描画ソフトとしては他の追随を許さないほど多機能で、当ブログでは2022年以降Illustratorの代替として最もオススメできる無料ソフトに選出しています。(記事はこちら

また、Illustratorには及ばないものの無料ソフトの中では比較的ユーザーが多くネット上に情報も転がっているので、ある程度は日本語で学習することも可能です。

Inkscapeの安全性と危険性

無料であるうえに開発元も一見はっきり見えないことから、Inkscapeの安全性を疑う声が出るのはおかしなことではありません。

実際、Inkscapeが高機能でも無料である理由はオープンソースであることにあります

オープンソースの仕組みとその安全性

Inkscapeはオープンソースソフトウェアとして開発されています。

オープンソースソフトウェアというのはその名の通り、ソフトの中身(コード)を誰でも自由に利用、修正、再配布できるもの。特定の企業が利潤目的で開発しているわけではありません。

誰かがタダ働きしているのか?と思われがちですが、決してそうではありません。オープンソースの開発に参加する利点はもちろんあります。

オープンソースソフトウェアの開発者・参加者が持つ利点(例)

  • 実績のない人でも参加して、フォーラムでフィードバックをもらいながら経験を積める。
  • 場合によってはオープンソースソフトの開発に寄与した経験を自分のポートフォリオに加えられる。
  • ほしい機能があるときに、ソフトを一から自分で作らなくてもInkscapeにパッチを当てる形で提案できるうえ、実現しやすい。
  • 自分が労力を無料で提供するのと同じように周りの人も無料で労力を提供してくれる

Illustratorのような企業が有料で販売するソフトでは、ソフトの開発コストを全て自分で賄い、動作の保証もし続けなければなりません。

一方でオープンソースであれば、「このソフトをタダで公開するから、その代わりにみんなも手伝ってくれ。入れたい機能があればどんどん追加していこう」という考え方ができるわけです。

この開発の輪が広がっていくとやがてはお祭り状態になり、みんなでワイワイ開発しているコミュニティの一員であること自体に感知を感じられるようになります。アッソーレ!!

「無料だから危険」という誤解があるかもしれませんが、それは間違いです。他のオープンソースソフトウェア(例:LibreOfficeやVLC Media Player)も同様です。

オープンソースにも様々な開発の形があります、全てのオープンソースソフトウェアがInkscapeと同じノリではないことをご留意ください。

Inkscapeの脆弱性やセキュリティリスクは大きくない

「セキュリティ面は大丈夫なのか」という不安もまず大丈夫

そもそもソースコードが公開されているのですから、世界中の開発者が悪意のあるコードが含まれていないかを確認できます。

また、開発者でない一般ユーザーが使えるInkscapeのバージョンは、動作やセキュリティ面の安全を時間をかけて確認した「安定版」となっています。万が一何か問題が起きたとしても、世界中にいる開発者が発見して修正してくれます。

では好き勝手にInkscapeをダウンロード・インストールして使っていても安全なのかというと、必ずしもそうではありません。Inkscapeの持つ危険性と対策方法を次に解説します。

Inkscapeの本当の危険性は二次配布にある

Inkscapeというソフトそのものは安全ですが、注意すべきポイントもあります。それは、公式サイト以外の二次配布サイトからのダウンロードです

まず、Inkscapeは誰でも自由に二次配布することができます。(正確にはGeneral Public Licenseというライセンスがあります)

では、もし再配布している人がInkscapeのほかに悪意のあるモノを同梱していたら?

Inkscapeをうちからダウンロードできますよ〜!!
(へっへっへ、Inkscapeのダウンロードリンクにこっそりと別のソフトもくっつけてやろう)

これがInkscapeを使う上で一番気をつけなければならない危険性です。

二次配布からInkscapeをダウンロードしてしまった場合によく報告されるのが、「Inkscapeをインストールしたら関係ないソフトまで一緒にインストールされてしまった」というケース。

勝手にインストールされたソフトとしてよく聞くのはBaiduなどの検索ツールですが、場合によってはアドウェアなどが仕込まれいる場合もあるでしょう。

これらの関係ないソフトたちはInkscapeの開発陣が勝手にインストールしたわけではなく、再配布をしている第三者の人間がInkscapeと一緒に組み込んだものになります。

Inkscapeが悪いのではなく、不正な二次配布サイトに起因しているわけですね。

対策はとても簡単。二次配布サイトを使わず、公式サイトからダウンロードすればいいだけです。

Inkscape公式サイトを見る

二次配布で有名なのは「Softonic」など。調べるとすぐに分かりますが、すこぶる評判が悪いです。

FAQ:Inkscapeに関するよくある質問

最後にInkscapeについてよくある疑問にお答えします。

商業利用は問題ない?

Inkscapeはオープンソースライセンスに基づいており、商業利用が許可されています。

個人でも法人でももちろん問題なく利用できます。

他の無料ソフトと比べてどう?

描画ソフトという広い視点で見ると、InkscapeはGIMPやCanvaなどのソフトと比べて、ベクター描画に特化している点が特徴です。

ベクター描画ソフトまで視点を狭めるのであれば、以下記事を参考にしてみてください。Illustratorの代わりになる無料ソフトを一通り実際に使ってまとめています。

結論はInkscapeがトップレベルにおすすめです。

データの互換性は?

InkscapeはSVGを基本フォーマットとしていますが、PDFやEPS形式にも対応しており、他のソフトとの連携も可能です。

一方で、Illustratorのプロジェクトファイル「.ai」での書き出しには対応していません。読み込みは可能ですが、レイヤー情報や位置情報が崩れるなど不具合が出る場合もあります。

まとめ:Inkscapeそのものは安全、ただし公式サイトからダウンロードを

Inkscapeは無料で高機能なベクター描画ソフトですが、二次配布サイトの利用には注意が必要です。その対策は公式サイトからダウンロードするだけでOK。

開発者に感謝しながらこの有益なツールを活用していきましょう。

Inkscape公式サイトを見る

  • この記事を書いた人

まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中のフリーランス。自分一人で何でも作れるようになりたい。

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