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ヴィーガンとは?ベジタリアンとの違いも【実は合理的なヴィーガンの理由と、まだ浸透しない日本でのデザイン例】

最近よく聞くヴィーガンという言葉があります。ベジタリアンと同じ扱いを受けることが多く、「動物だって生きている!」「肉食は殺人と同様!」などと偏った論理を振りかざすイメージを抱く人もいるかもしれません。そんなヴィーガンですが、中身はベジタリアンとは結構異なるもので、環境問題や「サステナブル」に配慮した考え方だったりもします。

この記事ではヴィーガンの意味すること、ヴィーガンが解決しようとする問題、そして、ヴィーガンをプロダクトに落とし込んだ例を紹介します。

  • この記事で分かること
    • ヴィーガンの辞書的意味と、実際に使われている意味、ベジタリアンとの差異
    • ヴィーガンがヴィーガンである意外と合理的な理由
    • ヴィーガンで製品をデザインした例(国内)
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まぐです。デザインや映像を扱う東京在住のフリーランス。デザインの独学や仕事道具、フリーランスの生活術・節約術を発信しています。ちなみに僕はヴィーガンではないのですが、鶏肉を豆腐に置き換えることは増えてきました。こういうのはフレキシタリアンって言うらしい。

ヴィーガンとはなにか。調べてわかる、辞書的な意味と実際に使われる意味の差異。

まず、ヴィーガンとベジタリアンの辞書的意味と実際に使われている意味合いをまとめます。

ヴィーガンの正確な意味とベジタリアン

ヴィーガンとは、ざっくり言ってしまえば「完全菜食主義者」のこと。肉はもちろん、卵も乳製品も食べません。

では似たような場で使われる「ベジタリアン」との違いは何か。ベジタリアンはヴィーガンと同じく菜食主義のように見えますが、中には分類があります。

植物性食品乳製品
ヴィーガン
ラクト・ベジタリアン
ラクト・オボ・ベジタリアン
ペスコ・ベジタリアン

乳製品を食べるのか、乳製品を食べるのかの違いがあり、ペスコ・ベジタリアンに至っては魚を食べています。また、はちみつを食べるか食べないかでの違いがあったり、ペスコ・ベジタリアンに加えて「赤身でない肉」を食べる分類などもあるのですが、ものによって「この分類はそもそもベジタリアンではないのではないか」と議論もあったりして、はっきりと定まっているわけではありません。もちろんヴィーガンにはほぼ全てに✗がつきます。

ということで、辞書的には「どこまで食べるのか」の区分けです

しかし、ヴィーガンは自分のことを「卵は食べるヴィーガンです」と自己紹介している事も多いですよね。実際には辞書的な意味とは違った意味合いで使われているように思われます。ということで、ここから実際に使われいているヴィーガンの意味合いについてです。

実際に世間で使われるヴィーガンの意味・サステナブルとの関係

近年になってヴィーガンという言葉を使って語られる内容と、過去からベジタリアンという言葉で語られている内容は違いがあります。ベジタリアンに対して理由を聞けば、健康のため、宗教のため等理由は様々ですが、ヴィーガンという言葉のもとで語られる際によく取り上げられるのは「サステナブル」「環境問題」「社会問題」です。

そもそも菜食主義と環境&社会問題はどう関連するのか、紹介します。

まずは飢餓問題

肉を食べなければ家畜を育てる必要がなくなります。家畜を育てなくなれば、家畜を育てるのに必要だった穀物を飢餓に苦しむ人に回すことができます。そして、家畜の飼育には大量の穀物が必要だから、この分をそのまま人間が消費できれば家畜を育てるより多くの食事を確保することができます。これが、ヴィーガンが飢餓問題を解決することができるという考え方です。

次は環境問題

環境問題と言ってもその中身は多様ですが、その中のひとつにあるのが地球温暖化。その原因の一つが「メタン」です。このメタンガス、牛がゲップやオナラとして大量に排出するものです。くさそう。日本においては、農業で排出される温室効果ガスの2割が牛のメタンによるものだとされています。(ソース:農林水産省)ヴィーガンをはじめることで、このメタンガスの排出を防げるという考え方。

ここまで聞くと、ヴィーガンはサステナブルな社会の実現のために有効な考え方のように感じますね。

個人的な考えですが、本当に以上の問題が解決するかどうかについては疑問を持っています。例えば飢餓問題。飢餓が起こるほど貧しい人が穀物を買えるのでしょうか。飼料用穀物が必要なくなったら、その農家は収益性の高い作物に切り替えるのではないでしょうか。これを現代の技術力のもとで解決するには資本主義を根本から覆す必要があるように思えます。(個人の感想です。)

ヴィーガンは、社会のために、地球のために、というベースで語られることが多い言葉であり、「ヴィーガン」と「ベジタリアン」の違いは、食べる範囲ではなく、信念の違いにある傾向といっていいですね。信念をヴィーガンと呼ぶことから転じて、動物由来の素材(牛皮など)を使わないスニーカーを「ヴィーガンスニーカー」と呼ぶなど、食事に限らないこともあります

もちろんこれらがヴィーガンを名乗る人や事例の全てというわけではなく、場によって辞書的な意味として使っている人や、流行りだからなんとなくこの単語を使っている人もいるので注意は必要。

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ヴィーガンをビジネスに。国内のデザイン事例

ヴィーガンの潮流が増えればヴィーガン向けのビジネスも出てくるものです。スーパーでもヴィーガン向けに作られた食品が並ぶようになってきました。僕が最近試してみたのは"BEYOND TOFU"という商品シリーズ。豆腐でチーズ系の商品を再現したものです。マルエツで売ってた。

自分が食べたのはシュレッドチーズタイプですが、驚くほどチーズの風味が再現されていました。価格は高価ですが、食事の幅を広げるには有効なんでしょうか。他にも国内の例を紹介します。

coco壱番屋 - ココイチベジカレー

まず話題性が高かったのはcoco壱番屋です。

出典:https://www.ichibanya.co.jp/menu/detail.html?id=449

至極単純ヴィーガンカレー、その名も「ココイチベジカレー」です。本来カレールーには動物性の油を大量に使うもの。中身の具材を野菜にするだけでなく、ルーから作る必要があります。ついでにトッピングには「大豆ミートのメンチカツ」でダメ押し。

2017年訪日客の5%がベジタリアンで、同年の訪日人数は2869万人およそ143万人のベジタリアンが日本を訪れている計算です。日本式カレーは日本食の代表格のひとつということで外国人観光客の取り込みも見込めます。

レトルト版も販売中なので、一度試してみるのはいかがでしょうか。

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バッグ、財布...ファッションにヴィーガンを取り入れる "FUMIKODA(フミコダ)"

次は食べ物から外れ、身の回りの品です。

フミコダは動物性の素材を使わずに不織布を樹脂をベースにした人工革を利用したバッグや財布などを販売するファッションブランドで、こういったものは「エシカルファッション」・・・"環境に配慮したファッション"と呼ばれています。

画像出典:https://fumikoda.jp/collections/alex

人工革そのものは一般的な合皮と比較して耐久性に優れているのが特徴。じゃあ今までの合皮を人工革に変えるだけでヴィーガン製品に!?と思うかもしれませんが、人工革の価格は合皮より高いので、あえて合皮ではなく人工革を扱うことで得られる価値で高くなった分の価格差を埋められるのかどうかが難しくなるように感じます。今回例にあげた数万円程度のブランド品であればブランド品らしい価値の付け方ができそう。また、今後日本にヴィーガンの思考が広まれば、それとともに価値も上がり参入する企業が増えるでしょう。その頃には、今すでに手を付けている企業はパイオニア扱いですね。

動物由来の素材を利用した製品を別の素材を使ったものに置き換えたらヴィーガン製品になると考えると、ヴィーガン製品を名乗れそうなファッション系のプロダクトは結構多そう。

ヴィーガンの目指すところは環境問題・社会問題の解決にある。

まとめです。辞書的に、『ヴィーガン』は菜食主義『ベジタリアン』の分類の一種で、肉はもちろん、乳製品まで含めた動物由来の食品全てを口にしないことをいいます。実際には、環境問題・社会問題の解決を信念に食事を変えることを『ヴィーガン』として語る場合も多いです。広義では食事に限らず、日用品まで含めて語られることもあります。

日本国内でヴィーガンを相手にデザインされた商品が少しずつ販売されるようになりました。スーパーやネット通販でも簡単に手に入るようになっています。これから面白くねっていきそう。

ヴィーガンが解説しようとする環境問題・社会問題は、『サステナブル』『サステナブル社会の実現』に通ずるものがあり、こちらはこちらでトレンドになっています。今後サステナブルについても当ブログでまとめる予定なので、更新情報をツイッターで是非チェックしてみてください(クリックでTwitterに移動します)

  • この記事を書いた人

まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中の20代。新卒でそのままフリーランスに。自分一人でで何でも作れるようになりたいです。

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