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Adobeソフト

Illustrator(イラストレーター)を無料で使いたい。オススメできる代替フリーソフト1選【無料】

様々な場面で活躍するAdobeのソフトウェアIllustrator通称「イラレ」ですが、そのネックは価格の高さ。年間一括で契約したとしても1ヶ月あたり2,728円/月と、決して安くはありません。

無料体験版も用意されているのですが、7日間の時間制限付きなので実用には限界があるでしょう。

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公式サイト掲載のIllustratorの価格はこのページで確認できます。

そこで、この記事ではブログ管理人が実際にダウンロードして試した経験をもとに、Illustratorの代わりになる無料ソフトを紹介します

先に結論だけ言うと、Inkscapeがオススメです

実際に試したソフト全ての良い点と悪い点をまとめた上で、最後にIllustratorの代替としてオススメできるソフトをひとつに絞り込みます。

この記事で分かること

  • Illustratorに近い機能を持った様々な無料ソフトの使用感
  • Illustratorの代わりになる最も優秀な無料ソフトはどれなのか
  • 主な更新履歴
  • 2020年7月 記事の公開
  • 2022年11月 チェック・再調査と反映 さらにオススメするソフト1選をGravitDesignerからInkscape変更
  • 2024年1月 【最新の更新】最新の情報に更新しました。オススメはInkscapeで継続。
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本題に入る前に、Illustratorやベクター描画のソフトにまだ慣れていない初心者の方へ1点だけ提案です。

初心者にはIllustratorの代替になる無料ソフトより、お金を払ってでも本家Illustratorを使うことをオススメしたいです。理由は、Illustratorを使ったほうが将来的には安く済ませることができるから。詳しくは以下の記事にまとめています。

異論は受け付けます!お気軽にTwitter(X)へリプライしていただけたらと思います。

Illustrator(イラストレーター)とは

Illustratorは、ベクターベースのグラフィックデザインソフト。ロゴやタイポグラフィ、イラストなどグラフィックデザインに関わる幅広い制作でよく使用されます。

開発・提供しているのはクリエイティブ分野のソフトウェアで有名なAdobe社で、Photoshop(フォトショップ)が特に有名でしょう。

プロの現場で長く活躍しているツールで、「イラレ」と略して呼ばれることが多いです。

Illustratorの得意なこと

Illustratorで特徴的なのはベクターベースという点。制作物をどれだけ拡大してもぼやけずにクリアな状態を保てます。また、この特徴のおかででサイズ変更を後から自在にできるほか、ファイルサイズを小さく収めやすい利点があります。

点や線など図形の組み合わせで作成することになるため、境界線のはっきり出るロゴやイラストの作成で活躍します。

Illustratorの入手方法(買い切り?サブスク?)

以前はIllustrtorを含むAdobe社製のソフトウェアを買い切りで利用することができましたが、現在は原則サブスクのみとなっています。

例外として、2つの簡易版ソフト「Photoshop Elements」「Premiere Elements」に限り買い切り版となっていますが、機能を大幅に削ったものでフルバージョンの代わりになるものではありません。

Illustratorの価格とセール

通常価格
(税込・年間)
セール時最頻値
(税込・年間)
最新のセール
Adobe公式
Illustrator 単体
32,736 円/年
1ヶ月あたり2,728円
2~2.5万円12/4まで22%オフ
終了
Adobe公式
コンプリート
77,760 円/年
1ヶ月あたり6,480円
4~5万円12/4まで34%オフ
終了
Amazon
コンプリート
65,102円/年(参考)
1ヶ月あたり5,425円
4~5万円
+ポイント還元1-6%
12月31日時点で開催無し
Adobe公認
アカデミック版

コンプリート
[社会人OK]
39,980円/年
1ヶ月あたり3,331.6円
なしいつでも購入可能

Illurator単体を契約する場合は年間一括契約で1ヶ月あたり2千円代後半します。Illustratorを含むAdobe製ソフトほぼ全てをセットで契約する場合、社会人でも購入できるAdobe公認のアカデミックプランを契約することで1ヶ月あたり約3,400円で入手できます。

無料で使えるIllustratorの類似ソフト

Illustratorと類似した無料ソフトは多数出ています。

今回は完全に無料で利用できるフリーソフトに限定して、以下の7つを対象にします。

Illustratorに近い機能を持ったものと、Illustratorで制作するものに近い制作物を思われやすいツールから選定しています。

  • 1. Inkscape
  • 2. Canva
  • 3. GIMP
  • 4. Photopea
  • 5. Vectr
  • 6. Corel Vector(旧GravitDesigner)
  • 7. LibreOffice Draw
  • 8. Vectornator

他にもいくつか類似のソフトはあるのですが、極端に情報が少ないせいでトラブルシューティングに手こずったり、単純に使いにくかったりと問題があったので除外しています。

最後に紹介するVectornatorを除いて全てWindows版とMac版の両方が用意されています。

1. 『Inkscape』単純に最も多機能

Inkscapeの概要。独特な使用感で賛否が分かれるが、Illustratorに迫るほど高機能で優秀

Inkscapeは、Illustratorのようなベクター編集ができる無料ソフトの中でも世界でトップクラスに有名なオープンソースソフトです。普通の無料ソフトではあり得ないような高機能さはオープンソースならではの特徴といえます。

まず、挙動は少し重め。本家イラレと比較するともたつきを感じる場面が多いです。

次に、UIについて。イラレの代替になるフリーソフトの多くは本家Illustratorの操作方法を参考に作られているのですが、Inkscapeの場合は操作方法もUIもかなり独特です。Illustratorそれなりに扱っている僕がInkscapeを初めて触ったときはちょっと戸惑いました。

Inkscape側もIllustratorと操作感が異なることは認識しているようなのですが、Inkscape側の言い分としては「そもそもIllustratorの操作感がベストだとは限らないでしょ」とのこと。これは一理ある。

次に、Illustrator(.ai)のファイルについて。Inkscapeなら.aiファイルを読みこむことができます。ただし、位置ずれが起きることもあり、完璧な状態ではありませんでした。手作業で復旧すればなんとかなりますが工数は増えてしまいます。もちろん、無料ソフトで.aiファイルを読み込んでくれるだけでもありがたいところです。

無料ソフトの中ではユーザー数が多いソフトなので、ネット上に転がっている講座や情報は他の無料ソフトと比較して多い傾向にあります。初心者であれば、ネットからいかに情報を得られるかがソフトを効率的に学習する為に重要な部分。この点はInkscapeの大きな利点と言えます。

Inkscapeまとめ

対応OSMac, Windows, Linux
.ai形式ファイルの読み込み◯ 可能(不具合あり)
CMYK対応× 不可
日本語対応 ◯ 対応
  • Mac/Win両対応
  • 無料ソフトの中で最も多機能
  • .ai形式のファイルの読み込みはできるが、位置ずれの不具合を確認
  • 公式ではCMYKに非対応なので、印刷物に利用できません。
  • 重い挙動
  • 独特な操作感

Inkscape公式サイトをチェック・ダウンロード

2. 『Canva』イラレの代わりにはならないが、イラレで作るような制作物を簡易的に生み出せる

Canvaの概要。今や最も有名な無料デザインツールだが、Illustratorとは根本的にできることが違う

デザイン系ツールとして人気の『Canva』は、バナー画像やポスターなどをテンプレ素材から簡単に作成できる便利なデザインツールです。本来ならイラレで制作されるような見た目の制作物を作成できるので誤解されがちですが、ベクターデータは扱えないのでIllustratorの代わりにはなりません

ちなみに、.aiファイルを読み込ませた場合はレイヤーごとに1枚の画像として表示されるようになります。例として、上の画像は.aiファイルを読み込ませたものです。本来『MAGLOG』という文字はベクターデータなのですが、Canvaではひとつの画像として扱われています。

Illustratorの代わりにはならないものの、イラレで制作するようなバナー画像やポスターなどといったジャンルの制作物をテンプレ素材から簡単に作ることができます。イラレでなくても簡単なポスターやバナー、名刺、サムネイルなどを簡易的に制作できれば良いのであれば、選択肢のひとつになると思います。

Canvaはとても便利なツールですが、用途は見極める必要があります。テンプレを使って制作すると「あからさまなテンプレ感」「Canva感」が丸出しになったり、デザインが被ってしまうこともあります。

町内会やPTAでの配布物や趣味での利用なら気にする必要はありませんが、ビジネス用途ではテンプレ感を出さないひと工夫を学ぶ必要がありそうです。

Canvaまとめ

対応OSMac, Windows, Linux, iOS, Android
.ai形式ファイルの読み込み× 不可
CMYK対応◯ 対応
日本語対応 ◯ 対応
  • Mac/Win両対応
  • イラレで作るような制作物を作れる人気ツールだが、ベクターデータは扱えない
  • .aiファイルは読み込めない
  • イラレとは全く異なるが、お手軽なデザイン制作ツールとして用途を見極めれば活躍する

Canva公式サイトをチェック

3. 『GIMP』は優秀な画像編集ソフトだがイラレの代わりにはならない

GIMPの概要。歴史が古く有名な無料画像編集ソフト。IllustratorではなくPhotoshopに機能が近い。

『GIMP』は無料の画像編集ソフトとしてはかなり有名です。90年代から使われ続けているツールで一定数のユーザーがついているので、ネット上にHow to系の情報も多いです。一応イラスト制作でも使えますが、別の無料ソフト『Fire Alpaca』の方がより最適化されています。

画像を扱う点ではイラレと類似したように見えますが、『GIMP』もベクターデータは扱えないのでIllustratorとは全くの別物。もちろんIllustratorのファイルも読み込めません。(.aiファイルを読み込もうとすると一枚の画像として読み込まれます)

一方で、画像編集ソフトとしては幅広い機能が組み込まれておりPhotoshopのプロジェクトファイルも読み込めます。IllustratorではなくPhotoshopの代替えを探す際には強力な候補になります

GIMPまとめ

対応OSMac, Windows, Linux
.ai形式ファイルの読み込み× 不可
CMYK対応× 不可
日本語対応 ◯ 対応
  • Mac/Win両対応
  • 無料の画像編集ソフトとしてはかなり有名で優秀
  • ベクター編集には弱く、Illustratorの代わりにはならない

4. 本来はPhotoshopの代替フリーソフト『Photopea』

Photopeaの概要。Web上で動くベクター編集ツール、簡単な操作はできるが動作が不安定

『Photopea』はウェブ上で動作する無料アプリです。動作は不安定で、クリックしても期待した操作ができないことがあります。

元々このアプリはIllustrator(ベクター編集)ではなくPhotoshop(ラスター編集)に習ったものですが、実はベクタデータを扱う機能も備わっています。これはPhotoshopにも簡単なベクター編集機能が備わっていることに由来するので、機能はかなり簡素で本家イラレには遠く及びません。

一見イラレの代用としては厳しそうに見えるこのアプリですが、まさか.aiファイルを読み込むことができてしまいました。上の画像を見て分かる通り、前に紹介したCanvaとは違って『MAGLOG』の一文字一文字がパスとして生きており、個別に編集することも可能です。

本格的な作業はできませんが、シンプルなロゴデータの簡単な微調整などであれば活用の道があると思い、今回この記事で取り上げました。

Photopeaまとめ

対応OSMac, Windows, Linux
.ai形式ファイルの読み込み◯ 対応
CMYK対応× 不可
日本語対応 ◯ 対応
  • Mac/Win両対応
  • ブラウザ上で動作
  • 動作は不安定
  • ベクター編集の機能はかなり簡素
  • パスが生きたままで.aiファイルを読み込める

Photopea公式サイトをチェック

5. ブラウザで扱える『Vectr』

Vectrの概要説明。Web上で動くベクター編集ツール。シンプルで無料版は機能が制限される。

ブラウザの画面上で制作できるベクター編集ソフト『Vectr』ですが、Illustratorの代替としては十分に機能しません。できることがかなり少なく、パスの変形も思うように扱えないことが多いです。今後のアップデートに期待です。

  • Illustratorの代替としては機能しない
  • 今後に期待

リリースから時間が経ってきましたが日本語の情報は依然少ないままですね。徐々にアップデートも追加され、一時期はMac専用スタンドアロン版(現在日本ではダウンロード不可)もリリースされるなど、一歩一歩前に進んでいる様子で今後が楽しみです。

Vectr公式サイトをチェック

6. 安っぽさがない『Corel Vector』(旧『GravitDesigner』)

GravitDesignerは有償版、無償版それぞれの用意があるソフトです

(追記)2022年、名称が『GravitDesigner』から『Corel Vector』に変更されるとともに、ダウンロードソフトからWebブラウザ上で編集するオンライン版に変更されました。さらに、無償版が15日間限定の体験版となり、無期限で無料利用のできるベクター編集ソフトではなくなってしまいました以前は『GravitDesigner』が最もオススメしていたソフトなのですが、今回のアップデートをきっかけにこの記事でオススメする無料ソフトの選出からは外れました。

検索をかけると、海賊版と思われる『GravitDesigner』を再配布しているWebサイトが未だにあります。
このサイトは過去に様々な問題を起こしたことのあるものなので利用しないように気をつけましょう。

Corel Vectorの概要説明。最小イラレ代替ソフトだったが、2022年に無料版が消えてしまう。

使用感は先に紹介したInkscapeと比較して、アイコンの場所や機能名、仕組みなどどれをとっても本家Illustratorにかなり近いです。

.ai形式のファイルを読み込んでみたところ、レイヤー情報が消えて全てが1つのレイヤーに重なった状態で表示されました。Inkscapeと比較すると、GravitDesignerはより完全体に近い形での読み込みができています。

全体通して、無料ソフトの中ではこれはかなり使いやすかった印象です。

Corel Vectorまとめ

対応OSMac, Windows
.ai形式ファイルの読み込み◯ 対応(完全ではない)
CMYK対応× 不可
日本語対応 ◯ 対応
  • Mac/Win両対応
  • 無償版でもそれなりに扱える
  • 有償版に切り替えるとCMYK(印刷物)や高解像度に対応するほか、カラースウォッチ等作業効率化機能が開放
  • .ai形式のファイルは読み込める。ただしレイヤー情報は消える
  • Illustratorに割と近い操作感
  • 2022年現在、日本語の情報が徐々に増えてきている傾向
  • 2022年:無償版が消滅し、無料で使えるのは15日間の体験版のみに。

Corel Vector オンライン版はこちら

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7. Office系無料ソフト『LibreOffice Draw』

LibreOffice Drawの概要。イラレというよりパワポ。

LibreOffice Drawは、オープンソースで開発されているオフィスソフト群「LibreOffice」のひとつ。完全無料です。

多数のインフルエンサーが紹介しているので試してみたところ、Illustratorとは使い勝手の違う印象を受けました。配布資料の作成をパワーポイントやKeynoteでこなしている方がよくいると思うのですが、イメージとしてはその用途が近くなります

Illustratorの代替ではありませんが、図表を綺麗にまとめることを目的にしたいのであれば触ってみる価値があるでしょう。

LibreOffice公式サイトをチェック・ダウンロード

LibreOffice Drawまとめ

  • Mac/Win両対応
  • 独特な操作感
  • 元がオフィス系ソフトなので、パワーポイントやKeynoteの中で配置できるオブジェクトや図形の扱いに近い
  • 図表を使った資料作成に活用したいのであれば候補になる

8. 【Mac/iPad/iPhone限定】『Vectornator』

Vectornatorの概要。Mac/iPhone/iPadユーザーは一見の価値あり。

Macユーザーであれば『Vectornator』が選択肢に入ります。元々タブレット端末で利用することを想定したものなのでUIは独特ですが、ベクター編集はきちんと機能しています。動作も安定しており、機能面も悪くありません。本当に無料でいいんでしょうか。

iPad版「Vectornator X」で作成したものは.Aiファイルで書き出すことも可能。一方、Mac版Vectornatorで.Aiファイルで書き出すことはできませんでした。

以前は.Aiファイルを読み込むとファイルが1枚の画像のように表示されてしまい編集することができなかったのですが、現在は読み込むことができるようになりました。

個人的に気になったのは印刷物の作成に必須のCMYKについて。VectornatorはCMYK非対応ではあるものの、iPad版にはCMYKで印刷した時の色合いを疑似再現する「CMYKプレビュー」が搭載さています。これがMac版には見当たりません。

VectornatorのiPad版とMac版の機能の違い

ベクター編集に必要な機能は無料ソフトの中でも特に充実しているので、Macユーザーなら使ってみる価値があります

Vectornatorまとめ

対応OSMac, iOS
.ai形式ファイルの読み込み◯ 対応
CMYK対応× 不可
日本語対応 ◯ 対応
  • Mac/iPad/iPhone対応(Windows利用不可)
  • 機能はかなり広く網羅
  • .Aiファイルも読み込める
  • CMYK(印刷物)非対応
  • タブレット端末で利用することを想定したUIなので、操作感は独特

VectornatorをMac App Storeでチェック

【結論】無料ソフトを使うならInkscapeをオススメする理由

Illustratorの代替になる無料ソフトおすす
em1選はInkscape。

2021年まで僕がおすすめしていたのは「GravitDesigner」ほぼ一択でした。しかし、この「GravitDesigner」の実質有償化を受け、2023年10月現在ではWindows/Mac両方のユーザーに「Inkscape」をおすすめしたいと思います

加えて、Macユーザーであれば「Vectornator」も一緒に試して比較検討してみることをおすすめします

  • 当ブログ管理人的「無料で一番使えるIllustratorの代替ソフト」変遷
    • 2020年:GravitDesigner無償版
    • 2022年秋:Inkscape
    • 2023年秋〜:Inkscape(MacユーザーならVectornatorも試す価値あり)

しかし「Inkscape」には気になってしまう点がひとつあります。それは、本家イラレと操作感が異なること。その理由を次に説明します。

確認したい大前提「"Illustrator"こそ最強で、お金のことを考えなくて良いならみんなIllustratorを選ぶ」

まず大前提を確認させてください。

  • お金のことを考えなくていいのであればみんなIllustratorを選びますよね。
  • 最終的には無料ソフトでは物足りなくなってIllustratorを使うことになるかもしれません。
  • 無料ソフトを使って仕事を始めたとして、将来もっと稼げるようになってお金に困らなくなったらきっとIllustratorに戻るでしょう。

結局何が言いたいのかというと、無料ソフトの使い心地は本家Illustratorに近いほうが良いということ

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無料ソフトを使った後にIllustratorに乗り換えようと思って実際に触ってみたら、今まで使っていた無料ソフトとは操作感が違くて萎えてしまった...なんて事になると面倒です。IllustratorもInkscapeも1日や2日で使い方を習得できるような単純なものではありませんから。

これを踏まえて話を進めていきます。

InkscapeはIllustratorと操作感が違うことが懸念点

2022年までおすすめしていたGravitDesigner(現:Corel Vector)は使用感がIllustratorに近いので、Illustrator経験者ならスムーズに使い始めることができました。逆にGravitDesignerから始めた人は、将来、比較的簡単にIllustratorに乗り換えられたことでしょう。

これに比べて「Incscape」はソフト全体を通してIllustratorとは異なる独特な操作感が気になるわけです。

.aiファイルを正しく開ける点は魅力的

仕事で本格的に使うとなればイラストレーター用のファイル形式である.aiでやりとりをすること多いはず。

Inkscapeで.ai形式のファイルを開ける場合が多くなったのは良い点です。

特に、ネット上にたくさん転がっている.ai形式のサンプルや講座の素材を開けるのは絶対に便利。ただし、前述した通り読み込んだ際に何かしらが崩れてしまう場合も多いので、複雑な内容になるほど.aiファイルは扱いにくくなると思われます。その崩れたファイルを回復するのに必要な工数はコストとして計算に入れたいところ。

用途によっては致命的な問題点「印刷物に使えない」

この手のソフトには色の形式が2つあります。

  • 画面上で使う「RGB」
  • 印刷物で使う「CMYK」

InkscapeはCMYK非対応なので、原則印刷物に使うことができません。

そもそも、他の無料ソフトもCMYKには非対応です。この点はどうしようもないと感じており、CMYKを使いたいのであれば無料ソフトを諦めてイラレを使うのが現実的だと考えています。

でもInkscapeなら大体一通りこなせる

気になる点はあるけれど、とても多機能なInkscape。

ここまで説明した通り、本家Illustratorと違う独特な使用感はちょっと辛い。でも機能の面だけを見れば、ベクター編集ソフトとして作りたいものを(ほぼ)きちんと生み出せるはずです!あと印刷物作りたい人は諦めてもうイラレ買っちゃいませんか?

最後にまとめ!

  • GravitDesigner(現:Corel Vector)がオススメだったが、現在は「Inkscape」がオススメ。
  • Macユーザーなら「Vectornator」も試してみたい。
  • ただし、印刷物向けの形式「CMYK」には他の無料ソフト含め非対応。
  • 印刷物を作りたいなら諦めてイラレを使おう

【選択肢】本家Illustratorを単純に48%引きで安く使う方法も

「もう少し安いなら有料でもAdobeソフトのサブスクを検討するが、今の値段では高すぎて手が出なかった」というのであれば、Illustratorを含めたAdobeコンプリートプランをおよそ45%引きで購入できる方法を見つけたので以下の記事で紹介しています。

【格安】Adobeソフトを誰でも簡単に45%引きで購入する方法!【年間3万円以上節約】

続きを見る

簡単に説明すると、Adobe公認の通信講座「Adobeマスター講座」に申し込むと一緒についてくるAdobe Creative Cloudを利用するというもの。この講座の費用が39,980円なので、Adobeで直接契約するより48%程度安くなります。

Adobeマスター講座公式 詳細・購入ページ

Adobe公式サイトで申し込むよりは少し手間になるのはデメリットですが、「何度も繰り返し購入可能」「Adobe公認」「3万円以上得」「商用利用もOK」と普通に使えるものなで検討する価値は十分あります。

【選択肢】とりあえずIlllustratorの無料体験版を使ってみる

そもそも本家Illustratorにも無料体験版はあるので、とりあえずこちらを使ってみても良いのではないのでしょうか。無料体験版は公式サイトのこのページから登録して始めることができます。

詳しい体験期間のカウント方法や解約の作業についてなど、期間体験版の仕様についてはこちらの記事にまとめてあるので参考にしてみてください。

【選択肢】Adobe公式のセールを狙う

もしくはAdobe公式もセールをしているので一度チェックしてみるといいでしょう。このブログのサイドバー(PCなら記事右側のエリア)に最新のAdobeセール情報を貼っているのでご参考にどうぞ。(2023年からセール開催頻度がかなり減っています)

セールバナーの例

Photoshopの代替になる無料ソフトについても調査したのでよろしければ参考にどうぞ。Photohopの類似ソフトはIllustratorの類似ソフトより数が多いのでなかなか難航しましたが、ひとまずまとめることができました。

【2024】Photoshopを無料で使いたい。オススメできる代替ソフト1選【結論:Photopea】

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まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中の20代。新卒でそのままフリーランスに。自分一人でで何でも作れるようになりたいです。

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