- 結論
- 「格安」という言葉が似合わないレベルに音質へのこだわりを感じる。
- TWS-520は10,000円以下のリスニング用ワイヤレスイヤホンを探している人に自信を持ってオススメできる商品。
TWS-520はJPRiDEという日本のメーカーが販売する5,000円台の格安ワイヤレスイヤホンです。
数千円クラスのワイヤレスイヤホンは安かろう悪かろう中華製のノーブランド品が大半を占めており、ユーザー側も「まあこの価格帯なら仕方ないよな」というムードになっている世の中ですが、このJPRiDEという会社はなんと日本の会社。僕は最初日本の会社だと知った時は驚きました。知るまでは「中華なのにメーカー名にJPとか入れて日本製感出しちゃって〜〜」とか思っていました。ごめんなさい。
会社の想いについて偉い人が語っているページが公式サイトあるのでまずはご覧ください。
- ざっくりまとめると...
- JPRiDEは代表の方がバンド世界デビューをしたら、と想定したバンド名。
- JapaneseとPRIDEのかけあわせ。
- 音にプライドのない中華激安製品の波に飲み込まれず、手に届かないハイエンドオーディオを日本メーカーのプライドをもって低価格で作りたい。
圧 倒 的 共 感
中華メーカーのモノに対する考え方、手が届かないオーディオ(今の自分がそう)......
低価格でイヤホンを出すためにどれだけハードな努力をしたかについても綴られていました。
そんな会社が中国製品に支配された市場に対して投入した製品、気にならないわけがないですよね。すぐにポチってしまいました。
ということで今回はJPrideの格安ワイヤレスイヤホンTWS-520のレビューです。使用歴は7ヶ月です。
購入の検討材料になれば幸いです。さらに、日本のものづくりに想いを馳せてもらえる時間になるともっと嬉しいです。
TWS-520 レビュー【実際に使って評価とデザインのこと】
仕様と機能、実際の使用感
最初に基本的なカタログスペックだけ確認しておきます。
製品の主な内容物は充電ケースとイヤホン。加えて充電用の短いUSBケーブルとサイズ違いのイヤーチップが入っています。
- TWS-520 スペック
- 連続再生時間:約6.5時間
- 充電ケース込再生時間:約20時間
- ケースサイズ:H54 x W48 x D26 mm(39g)
- 対応コーデック:AAC, SBC
- マイク搭載、通話可能
- イヤホンから再生停止など簡単な操作が可能。
- IPX5防水
ここから公称スペックを見るだけでは分からない部分や使用感を解説します。
充電について。カタログスペック上は通勤通学中の利用であれば、1週間以上充電なしで持つことになりますが、僕自身利用していても偽りないように感じます。ケースの充電に必要な時間は長め。朝起きて充電空っぽのケースを充電→家を出るまでに満充電とはいきません。
イヤホン本体は静電容量式のタッチ操作ができて、電源やペアリング操作のほか、再生停止など簡単な操作が可能です。しかしタッチ操作の反応は良くないです。僕の場合は結局すべての操作をスマホ本体で行うようになりました。
音の遅延は聴いていてはっきりと分かるレベルです。動画を見ていても口の動きと音声がリンクしていません。(注:僕が以前音ゲーマーだった関係で一般人より音の遅延に敏感な可能性もあるのはないかと睨んでいます。要検証。)
TWS-520、カタチのデザイン
TWS-520の充電ケースについて、スタイリングはかなりシンプル。
充電ケースの形はRと逆Rの応酬でかっちりしています。Rの大きさの種類も少なめで有機的な印象はなく、やっぱりかっちりしています。
いかにも「スケッチには書き起こさずに3DCADだけで形の検討をしました!」って感じの形。こんなところで悪い意味での中華っぽさを出す必要ないのに。
しかし、形だけでない場所に良さはあります。
大部分はつや消し加工がなされている一方、蓋と本体の隙間になる切れ込み(次の画像参照)は光沢になっています。黒一色の中でも光沢部分に映り込むくっきりしたハイライトと、つや消し部分のぼやけたハイライトの対比は見ていて心地がいいです。
しかし、上に書いたJPRiDEの想いを知ってからだとまた印象は変わりますよね。形のデザインにわざわざお金をかける必要はないんです。
それにしてもこのサイズ感、なかなか小さいです。画像のスマホはiPhone7。短い移動なら尻ポケットに入れたりもできます。
音質の評価【価格を考慮するとかなりハイレベル】
さてやってきました。音質はどうでしょう。
この価格帯のイヤホンはドンシャリが基本ですが、TWS-520は低価格リスニング用イヤホンとしてはフラット寄りです。あくまで低価格帯にしては、という話だし、リスニング用としてですよ?おいまてDAWを開くな。
5000円&ワイヤレスでこんなに音質良くて本当にいいんですか?というレベルで驚きました。
雑なシャリシャリ感はなく、高音域はきちんと伸びている印象です。僕は聴くのはクラブ系中心ですが、おそらくジャンルの得意不得意なしにいろいろな音楽でいけると思います。
このイヤホンに限ったことではないのですが、きちんと自分の耳にあった大きさのイヤーチップを使って、正しい深さに装着してください。低音域の聞こえ方がかなり変わってきます。これがTWS-520はちょっとシビアなようで、走りながら聴いていると、1歩踏み出すごとに低音が聞こえなくなります。うぉん(一歩)、うぉん(一歩)ってなります。一歩足を踏み出すごとに耳周りの筋肉も少し動いているんでしょう。
まとめ【自信をもってオススメできる低価格帯ワイヤレスイヤホン】
レビューした中でも大きかったポイントは、「音質の良さ」「イヤホン搭載のタッチ操作が使いにくい」の2点でしょうか。僕はかなり満足しており、まだ長く使っていくと思います。
10,000円以下で音質の良さを第一にワイヤレスイヤホンを探している人には自信を持ってオススメできます。
もし迷うのであれば購入後30日間の返品も可能ということなので(すごい自信だ・・・)とりあえず買ってみてもいいんじゃないでしょうか。
個人的には、日本のメーカーが世界に押され気味な中で、これだけいい製品を出している日本のメーカー・会社としても注目しています。
良くなかった点を加味してもなお5000円台だとはとても思えない、「拘っているんだな」ということが嫌でも分からされてしまう良質な音は僕にも手にすることのできた”本物”です。