ここ数年で首筋に冷たい/温かいパネルを当てる「ネッククーラー」や「着るエアコン」を謳った製品が増えています。多くの製品が中小企業の製品や中華製品で占めるなか、SONYが「REON POCKET」を発売しています。
今回、2023年4月に発売されたREON POCKET 4を購入してクーラー機能を丸々1シーズン使った正直な感想と、2024年4月に発売されたREON POCKET 5を数ヶ月使った所感をもとに、この製品を勧められる人、買うべきでない人、4と5の違いをまとめてこの記事で共有します。
2024年8月4日更新:REON POCKET 5を記事に反映しました
(2026年5月追記) ソニーから後継機 REON POCKET 6 が 2026年5月12日に発売されました(¥25,300〜)。公式によると前モデルから冷却面温度を最大2℃改善している点が主な進化点とのこと。
今のところ僕は6を買わず、5を常用しています。 4から5の進化が悪くはないものの劇的ではなかったことと、 6が前モデルから大幅に値上げされていることが理由です。
ただし、 6の評価が出揃ったタイミングで自分でも購入して比較するかもしれません。今から新規購入される方は 6 から入るのも全然ありだと思いますが、本記事は引き続き REON POCKET 4・5 の長期使用レビューとして、実機の使い心地の参考にしていただければと思います。
ソニーのネッククーラーREON POCKET 4・5の特徴
REON POCKET の基本機能そのものは単純で、この銀色の面が冷たく(暖かく)なるというもの。ここについては4も5も変わりません。

これを首にかけて、銀色の面を背中に直接触れさせることで体を冷やします。類似製品の多くは冷却機能のみのものが多いですが、REON POCKETは温めることも可能です。

細かい点ですが、2022年に発売されたのREON POCKET 3ではREON POCKET本体と首掛け用のアタッチメントは別売りでした。これがREON POCKET 4以降では同梱となっており、その分だけ費用を抑えられるようになっています。
| REONPOCKET 3 | REONPOCKET 4 | REON POCKET 5 | |
|---|---|---|---|
| 本体価格(実売価格) | 14,850円(2.2万円前後) | 16,500円 | 17,600〜19,800円 |
| ネックバンド | 1,980円 | 0円(本体に付属) | 0円(本体に付属) |
| 合計 | 16,830円(2.4万円前後) | 16,500円 | 17,600〜19,800円 |

中には夏場の室内で強すぎる冷房を緩和するためにWARMモード使う女性もいるとかいないとか
操作はスマホアプリでしかできないが、起動する機会は少ない

設定はアプリからできるようになっており、「手動で強さを変えるモード(冷やす/暖める)」と「自動モード(冷やす/暖める)」が用意されています。

| 手動モード | REONPOCKET 4 | REON POCKET 5 |
|---|---|---|
| 設定できるCOOLレベル | 1~4 | 1~5, 5+ |
| 設定できるWARMレベル | 1~4 | 1~4 |
特筆すべきは、2024年モデルのREON POCKET5ではCOOLレベルが5まで設定できるようになったこと。これは設定段階が細かくなったのではなく、より冷えるようになったことによるレベルの追加です。詳しい使用感は後述しますが、REON POCKET4のレベル4とREON POCKET5のレベル5の差はかなり大きかったです。

さらに、REON POCKET 5では充電しながら稼働するときのみ限定で「5+」が開放されます。これは首に当ててから慣れるまでの数十秒間、氷嚢を当てられたかのような冷たさで驚きます。
色々なモード・強さで試したのですが、現状は自動モード「SMART COOL」に設定したまま放ったらかす形に落ち着いています。
ここで面倒なのが、REONPOCKETは原則アプリからの操作しか受け付けていない点。本体には1つだけクイック起動ボタンがついており、このボタンには一つしかモードを割り当てることができません。(設定はアプリから行います。)
一日中COOLモードのままで使うのであればアプリを起動する必要が無いので問題ありません。一方で「野外ではCOOL、冷房の効きすぎた室内ではWARM」といった使い分けをしたい方の場合、モード切り替えのたびにアプリを起動する必要があるのが面倒になります。
【良い点】REON POCKETの一番の価値は目立ちにくい見た目にある
ネッククーラーは首にかける製品が多く、目立ちやすいのがデメリットでした。特に人が多い町中などでは目立って使いにくいんですよね。
ネッククラーの中でも有名な国内ブランド「サンコー」の「ネッククーラーSlim」の画像を比較用に載せておきます。

REON POCKETは小さく薄く、取り付けるのも背中側で半分以上はシャツで隠れます。目立つ製品が多い中でREON POCKETが目立ちにくいということが大きな利点です。

サンコーのネッククーラーは滅茶苦茶にデカいですが、ネッククーラーSlimは首筋の太い血管に冷却部を直接当てられるうえ、そもそもの冷却性能も高いので、REON POCKETより冷える感覚は強く感じます。
REON POCLETの冷却性能は一段劣るので、この一長一短を自分の目的と比べる必要があります。

また、REON POCKET5は4よりわずかにサイズが大きくなったように見えます。しかし画像見ると分かる通りその差は僅かで、大きくなったと言うよりは形が角ばった形になった感覚です。重量はREON POCKET 5で重くなったのですが、ネックストラップを装着すると体感ではほとんど変わりません。
| REONPOCKET 4 | REON POCKET 5 |
|---|---|
| 約144g(ネックストラップ装着) | 約144g(ネックストラップ+エアフロー装着) |
バッテリーは1日持たないと思った方がいい → REON POCKET 5で大幅改善
バッテリーは内蔵されており、USB-Cで充電できます。公式が案内しているバッテリーの持続時間は以下の通り。
| REON POCKET 4 | COOL | REON POCKET 5 |
|---|---|---|
| 約9時間 | レベル1 | 約17時間 |
| 約8時間 | レベル2 | 約12時間 |
| 約7時間 | レベル3 | 約10時間 |
| 約4時間 | レベル4 | 約7.5時間 |
| 非対応 | レベル5 | 約4時間 |
| 非対応 | レベル5+ | 充電しながら利用 |
環境によって異なるので一概には言えませんが、実際に屋内・冷房なしでのデスクワーク中に自動モードでREON POCKET 4を使うとおおよそ5~6時間程度で電源が切れることが多いです。
11時に使い始めたらだいたい17時過ぎにバッテリーが切れる感覚。一日外出して使う際には少し心許ない電池持ちだったのですが、これをREON POCKET 5が解決してくれました。実際にREON POCKET 5を使っても朝から夕方までぶっ通して使うことができており、ざっくり1.3倍くらいは持ちが良くなっています。ちなみにSONY公式によると「駆動時間最大約1.8倍」とのこと。これは言いすぎです。
充電しながらの稼働もできるので、モバイルバッテリーと長めのケーブルで繋げば長時間使い続けられます。しかし、動き回りながら使うとケーブルが邪魔になるので使えるシーンは限られます。
給排気の駆動音は気になる人もいそう
本体の吸気/排気は下から上に流れる形になっています。人によっては温かい排気が首に触れて不快に感じるとの口コミがありますが、個人的には気になりません。

一方、人によって不快に感じるかもしれないのがファンの駆動音。野外では気にならないものの、屋内でデスクワークをしていると普通に聞こえる程度のノイズです。
仕事中に部屋の換気扇や扇風機をつけっぱなしにしていると駆動音が気になってしまうほど音に敏感な方には勧められません。
また、この騒音は冷却の強さに比例して大きくなる傾向にあります。特にCOOLレベル5+で使用するとかなり大きな騒音になるので注意が必要です。
REON POCKET 5付属のエアフローパーツが使いやすくなった

REON POCKETには温かい排気を逃がすためのパーツが付属しています。REON POCKET 4では真っ直ぐなパーツだったため、体勢によっては服の中に入り込んで暖かい空気を服の中に溜め込んでしまったり、首筋を生温かい風が攻撃してくることがありました。しかしREON POCKET5ではこれが大きく改善しています。

REON POCKET 5では2種のエアフローが付属しています。
- 長いエアフロー:ポロシャツなど襟のある服装向け
- 短いエアフロー:Tシャツなどカジュアルな服装向け
REON POCKET 5のエアフローは外側に向けて空気を流してくれる形になっているので首筋に暖かい風が当たることもなく、長いエアフローは外側に反れているおかげで服の中に入り込んでしまうことを防いでくれています。
これがとても好感触で、REON POCKET 5を使い始めてから今のところは排気が一度も気になっていません。
冷却効果が実感できるかは用途次第
結局のところ一番気になるのはREON POCKETが効くのかどうかという点。
用途次第ではほぼ意味がない場面もあれば、活躍する場面もありました。ざっくりとした所感は以下の通り。
- 効果を感じられる場面(COOLレベル4)
- 屋内でデスクワークや家事をしながら使う
- 野外で短時間(10分程度)の軽い散歩
- 30度オーバーの環境では10分でも怪しい
- 効果を感じない場面(COOLレベル4)
- 気温を問わず、野外でまとまった時間の活動
- 野外で自転車を漕ぐなどといった軽い運動
- REON POCKET 5のみに搭載のされた【COOLレベル5, 5+】の恩恵は少ない。
- 椅子に座った安静な状態でREON POCKETに気を向けると【COOLレベル 5】での冷たさが分かるが、普段使いでは【COOLレベル4】との違いを感じない
- 【自動冷却モード(SMART COOL)】と【COOLレベル5, 5+】のはっきりした違いは体感できなかった
屋内での効果は十分に体感できる
屋内でデスクワークなど安静に作業している時はもちろん、家事程度の軽い動作程度でも問題なく効果を実感できます。
屋内でも電車の弱冷房車のような暑い場所が増えているので、色々な所で活躍してくれそうです。
屋外での効果は期待したほどではないと感じる場面が多い
近所のスーパーやドラッグストアで買い物する程度の短い外出など、肌から軽く汗がにじむような短時間の活動であれば、その汗を抑える程度の効果を感じられます。(天気や温度にもよる)
しかし気温や天気に限界はあり、32度の晴れの日にREONPOCKETはほとんど意味を成しません。REON POCKETが無い時と同じように汗をかきました。そもそもこれほど気温が高い超える日に外出する方が悪い説もありますが。
長時間屋外を回る場合もかなり苦しいです。サーモグラフィーなどを使って比較検証すれば数値上はマシになっているのかもしれませんが、少なくとも体感では効果を感じません。更に自転車を漕ぐなどといった運動時は論外です。
バイクや自転車での使用感は?
REON POCKET をバイクや自転車で使えるかという質問もよく見かけますが、個人的には運動しながら使ったときに効果を感じませんでした。
自転車を漕いだ程度の軽い運動でも、外気温が高い屋外環境では本体の冷却が追いつかず、冷たさを体感できる場面はほぼなかった、というのが正直なところです。バイクで使う場合は走行風で本体の熱はある程度逃せますが、それでも体感としては大きく変わりませんでした。
短距離の街乗りで「停車時にひんやり感が欲しい」くらいの補助的な使い方ならまだしも、本格的にバイク通勤や自転車通勤で頼るのは現実的じゃない、というのが僕の実感です。
REON POCKET 4→5で実感できる進化は「バッテリー強化」の1点
冷却設定を最高(COOLレベル5)にして装着してみると、REON POCKET4より圧倒的に冷えている感覚が伝わってきます。しかし実際に使ってみると【自動冷却モード(SMART COOK) / レベル4】と【COOLレベル5, 5+】の違いを筆者は体感できませんでした。
REON POCKETが4→5に進化したことによる恩恵はバッテリーの強化のみというのが筆者の結論です。
強いて言えば上で紹介したエアフローも良くなったところですが、これだけのために4から5に買い替えるべきかと言われるとNOです。
意外と活躍したのは、エアコン代の節約

1シーズン使ってみて実際に活躍してくれたのは、エアコン代の節約です。
値段の高騰が続いている電気代ですが、一番お金がかかるのがエアコン代。特に筆者の場合はほぼ自宅にこもって仕事をしているので、毎年夏場のエアコンはつけっぱなしです。
外気温28~30度程度の日に、窓を全開にして「小型の扇風機&REON POCKET 4」の布陣で挑んだところ、なかなか快適に過ごすことができました。30度を更に超えるような日でなければ、節電目的でもREON POCKETが活躍してくれそうです。
筆者は電気代をケチるためにエアコンの設定温度が28〜29度なので、「快適」の閾値は人とは少し違うかもしれません。
REON POCKET 6 と 5 をどう考えるか
2026年5月12日に REON POCKET 6 が発売されました。本記事は引き続き4・5の長期使用レビューですが、6の存在を踏まえてどう考えているかも書いておきます。
なお、僕自身はまだ6を実機では試していないので、以下は公式発表ベースの情報と、それを踏まえた個人的な判断です。
僕が6を買わなかった理由
主な理由は2つあります。
- 値段が¥25,300〜と前モデルから大幅に上がったこと(5は20,000円弱で始まりました)
- 4から5の進化が悪くはないものの劇的でもなかったので、5→6の進化も劇的ではないだろうと踏んだこと
公式によると6は新開発の「DUALサーモモジュール」を搭載し、冷却面温度が最大2℃改善、充電は約1.5倍高速化とのことなので確かに前進ではあります。ただ、4→5 の進化幅と比べてどうかという観点では、価格差ほどの差は出ないだろうと予想しています。
こういう人なら6から入っていいかも
- これから初めて買う人:価格差を吸収して、最初から最新モデルを選ぶのは合理的だと思います
- 冷却力を最優先したい人:DUALモジュールでの冷却強化はおそらく効きます
- 充電待ち時間を減らしたい人:約1.5倍の高速充電は使い勝手に直結します
5を持ってる人が6に買い替えるべきか
僕の感覚ではあえて買い替える必然性は薄いです。冷却面温度の2℃改善は数字としては明確ですが、屋外での効果の頭打ちはモジュール強化だけでは解決しきれない印象を持っています(これは僕の予想なので、6が出回ってきたら実機で確かめます)。
REON POCKETを勧められない人
REON POCKETのような製品を求める人には「外回りしまくりの営業マン」や「炎天下で工事現場作業員マン」のような30度超えの野外で長時間戦いたい戦士も多いと思うのですが、これらの用途にREON POCKET 4,5のパワーは不十分です。
移動時だけ軽く外に出る人や、室内でもうちょっと快適に過ごしたい人など、REON POCKET 4は軽めの用途で力を発揮しそうです。
しかし、REON POCKETの目立たない見た目は他の類似製品には無い大きな利点であるのも事実。
「外回りしまくりの営業マン」にとっては不十分なパワーでも、Yシャツを着たままを装着しても目立ちにくいという利点を受け入れるという選択肢もあるかもしれません。
REON POCKETと他社製品のネッククーラーの良い点、悪い点を比較して自分の用途に合ったものを選ぶのが良さそうです。
もし他社製を選ぶなら、上でも紹介したサンコーのネッククーラーがおすすめ。アリエクで売っていそうな無名中華メーカーのネッククーラーと比べれば圧倒的に信用できます。