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【長期使用レビュー】REON POCKET 4と5は用途を選ぶ不器用な優等生【比較・SONY】

ここ数年で首筋に冷たい/温かいパネルを当てる「ネッククーラー」や「着るエアコン」を謳った製品が増えています。多くの製品が中小企業の製品や中華製品で占めるなか、SONYが「REON POCKET」を発売しています。

今回、2023年4月に発売されたREON POCKET 4を購入してクーラー機能を丸々1シーズン使った正直な感想と、2024年4月に発売されたREON POCKET 5を数日使った所感をもとに、この製品を勧められる人、買うべきでない人、4と5の違いをまとめてこの記事で共有します。

この記事でわかること

  • REON POCKETの効果
  • REON POCKETを勧められる人、買うべきでない人
  • 実際に使って分かったREON POCKET4と5の違い

2024年4月26日更新:ただいまREON POCKET 5を試しながら記事に反映中です

REON POCKET 4、REON POCKET 5の特徴

REON POCKET の基本機能そのものは単純で、この銀色の面が冷たく(暖かく)なるというもの。ここについては4も5も変わりません。

これを首にかけて、銀色の面を背中に直接触れさせることで体を冷やします。類似製品の多くは冷却機能のみのものが多いですが、REON POCKETは温めることも可能です。

細かい点ですが、2022年に発売されたのREON POCKET 3ではREON POCKET本体と首掛け用のアタッチメントは別売りでした。これがREON POCKET 4以降では同梱となっており、その分だけ費用を抑えられるようになっています。

REONPOCKET 3REONPOCKET 4REON POCKET 5
本体価格(実売価格)14,850円(2.2万円前後)16,500円17,600〜19,800円
ネックバンド1,980円0円(本体に付属)0円(本体に付属)
合計16,830円(2.4万円前後)16,500円17,600〜19,800円
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中には夏場の室内で強すぎる冷房を緩和するためにWARMモード使う女性もいるとかいないとか

操作はスマホアプリでしかできないが、起動する機会は少ない

設定はアプリからできるようになっており、「手動で強さを変えるモード(冷やす/暖める)」と「自動モード(冷やす/暖める)」が用意されています。

手動モードREONPOCKET 4REON POCKET 5
設定できるCOOLレベル1~41~5, 5+
設定できるWARMレベル1~41~4

特筆すべきは2024年モデルのREON POCKET5ではCOOLレベルが5まで設定できるようになったこと。これは設定段階が細かくなったのではなく、より冷えるようになったことによるレベルの追加です。詳しい使用感は後述しますが、REON POCKET4のレベル4とREON POCKET5のレベル5の差はかなり大きかったです。

さらに、REON POCKET 5では充電しながら稼働するときのみ限定で「5+」が開放されます。これは首に当ててから慣れるまでの数十秒間、氷嚢を当てられたかのような冷たさで驚きます

色々なモード・強さで試したのですが、現状は自動モード「SMART COOL」に設定したまま放ったらかす形に落ち着いています。

ここで面倒なのが、REONPOCKETは原則アプリからの操作しか受け付けていない点。本体には1つだけクイック起動ボタンがついており、このボタンには一つしかモードを割り当てることができません。(設定はアプリから行います。)

一日中COOLモードのままで使うのであればアプリを起動する必要が無いので問題ありません。一方で「野外ではCOOL、冷房の効きすぎた室内ではWARM」といった使い分けをしたい方の場合、モード切り替えのたびにアプリを起動する必要があるのが面倒になります。

【良い点】REON POCKETの一番の価値は目立ちにくい見た目にある

ネッククーラーは首にかける製品が多く、目立ちやすいのがデメリットでした。特に人が多い町中などでは目立って使いにくいんですよね。

ネッククラーの中でも有名な国内ブランド「サンコー」の「ネッククーラーSlim」の画像を比較用に載せておきます。

サンコー(Sanko)
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REON POCKETは小さく薄く、取り付けるのも背中側で半分以上はシャツで隠れます。目立つ製品が多い中でREON POCKETが目立ちにくいということが大きな利点です。

サンコーのネッククーラーは滅茶苦茶にデカいですが、ネッククーラーSlimは首筋の太い血管に冷却部を直接当てられるうえ、そもそもの冷却性能も高いので、REON POCKETより冷える感覚は強く感じます。

REON POCLETの冷却性能は一段劣るので、この一長一短を自分の目的と比べる必要があります。

また、REON POCKET5は4よりわずかにサイズが大きくなったように見えます。しかし画像見ると分かる通りその差は僅かで、大きくなったと言うよりは形が角ばった形になった感覚です。重量はREON POCKET 5で重くなったのですが、ネックストラップを装着すると体感ではほとんど変わりません。

REONPOCKET 4REON POCKET 5
約144g(ネックストラップ装着)約144g(ネックストラップ+エアフロー装着)

バッテリーは1日持たないと思った方がいい → REON POCKET 5で大幅改善

バッテリーは内蔵されており、USB-Cで充電できます。公式が案内しているバッテリーの持続時間は以下の通り。

REON POCKET 4COOLREON POCKET 5
約9時間レベル1約17時間
約8時間レベル2約12時間
約7時間レベル3約10時間
約4時間レベル4約7.5時間
非対応レベル5約4時間
非対応レベル5+充電しながら利用

環境によって異なるので一概には言えませんが、実際に屋内・冷房なしでのデスクワーク中に自動モードでREON POCKET 4を使うとおおよそ5~6時間程度で電源が切れることが多いです。

11時に使い始めたらだいたい17時過ぎにバッテリーが切れる感覚。一日外出して使う際には少し心許ない電池持ちだったのですが、これをREON POCKET 5が解決してくれました。実際にREON POCKET 5を使っても朝から夕方までぶっ通して使うことができており、ざっくり1.3倍くらいは持ちが良くなっています。ちなみにSONY公式によると「駆動時間最大約1.8倍」とのこと。これは言いすぎな気がします。

充電しながらの稼働もできるので、モバイルバッテリーと長めのケーブルで繋げば長時間使い続けられます。しかし、動き回りながら使うとケーブルが邪魔になるので使えるシーンは限られます。

給排気の駆動音は気になる人もいそう

本体の吸気/排気は下から上に流れる形になっています。人によっては温かい排気が首に触れて不快に感じるとの口コミがありますが、個人的には気になりません。

一方、人によって不快に感じるかもしれないのがファンの駆動音。野外では気にならないものの、屋内でデスクワークをしていると普通に聞こえる程度のノイズです。

仕事中に部屋の換気扇や扇風機をつけっぱなしにしていると駆動音が気になってしまうほど音に敏感な方には勧められません。

また、この騒音は冷却の強さに比例して大きくなる傾向にあります。特にCOOLレベル5+で使用するとかなり大きな騒音になるので注意が必要です。

REON POCKET 5付属のエアフローパーツが使いやすくなった

REON POCKETには温かい排気を逃がすためのパーツが付属しています。REON POCKET 4では真っ直ぐなパーツだったため、体勢によっては服の中に入り込んで暖かい空気を服の中に溜め込んでしまったり、首筋を生温かい風が攻撃してくることがありました。しかしREON POCKET5ではこれが大きく改善しています。

REON POCKET 5では2種のエアフローが付属しています。

  • 長いエアフロー:ポロシャツなど襟のある服装向け
  • 短いエアフロー:Tシャツなどカジュアルな服装向け

REON POCKET 5のエアフローは外側に向けて空気を流してくれる形になっているので首筋に暖かい風が当たることもなく、長いエアフローは外側に反れているおかげで服の中に入り込んでしまうことを防いでくれています。

これがとても好感触で、REON POCKET 5を使い始めてから今のところは排気が一度も気になっていません。

冷却効果が実感できるかは用途次第

結局のところ一番気になるのはREON POCKETが効くのかどうかという点。

用途次第ではほぼ意味がない場面もあれば、活躍する場面もありました。ざっくりとした所感は以下の通り。

  • 効果を感じられる場面(COOLレベル4)
    • 屋内でデスクワークや家事をしながら使う
    • 野外で短時間(10分程度)の軽い散歩
      • 35度オーバーの環境では10分でも怪しい
  • 効果を感じない場面(COOLレベル4)
    • 野外でまとまった時間の活動
    • 野外で自転車を漕ぐなどといった軽い運動
  • REON POCKET 5のみ搭載の【COOLレベル5, 5+】の冷却性能についてはもっと使用期間を積んでから詳しく追記します

屋内での効果は十分に体感できる

屋内でデスクワークなど安静に作業している時はもちろん、家事程度の軽い動作程度でも問題なく効果を実感できます。

屋内でも電車の弱冷房車のような暑い場所が増えているので、色々な所で活躍してくれそうです。

屋外での効果は期待したほどではないと感じる場面が多い

近所のスーパーやドラッグストアで買い物する程度の短い外出など、肌から軽く汗がにじむような短時間の活動であれば、その汗を抑える程度の効果を感じられます。(天気や温度にもよる)

しかし気温や天気に限界はあり、35度の晴れの日には外を歩いて10分も経たないうちに汗をかきました。そもそも35度を超える日に外出する方が悪い説もありますが。

長時間屋外を回るとなればまた別の話。サーモグラフィーなどを使って比較検証すれば数値上はマシになっているのかもしれませんが、少なくとも体感では効果を感じません。更に自転車を漕ぐなどといった運動時は論外です。

REON POCKET 5のポテンシャルは感じるが、その真髄が顕になるのはまだ先

冷却設定を最高(COOLレベル5)にして装着してみると、REON POCKET4より圧倒的に冷えている感覚が伝わってきます。特に5+はぶっ飛んだ冷たさで、早く今年の夏と戦わせてみたいほどにワクワクしています。

しかし、今年はまだ30度を超える日が出てこないので、進化したREON POCKET 5の冷却性能を十分に試す機会はまだありません。もうしばらく使ってから追記予定です。

意外と活躍したのは、エアコン代の節約

1シーズン使ってみて実際に活躍してくれたのは、エアコン代の節約です。

値段の高騰が続いている電気代ですが、一番お金がかかるのがエアコン代。特に筆者の場合はほぼ自宅にこもって仕事をしているので、毎年夏場のエアコンはつけっぱなしです。

外気温28~30度程度の日に、窓を全開にして「小型の扇風機&REON POCKET 4」の布陣で挑んだところ、なかなか快適に過ごすことができました。30度を更に超えるような日でなければ、節電目的でもREON POCKETが活躍してくれそうです。

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筆者は電気代をケチるためにエアコンの設定温度が28〜29度なので、「快適」の閾値は人とは少し違うかもしれません。

REON POCKETを勧められない人

REON POCKETのような製品を求める人には「外回りしまくりの営業マン」や「炎天下で工事現場作業員マン」のような30度超えの野外で長時間戦いたい戦士も多いと思うのですが、これらの用途にREON POCKET 4のパワーは不足気味です。(REON POCKET 5で戦えるかどうかは今後追記してまとめます)

移動時だけ軽く外に出る人や、室内でもうちょっと快適に過ごしたい人など、REON POCKET 4は軽めの用途で力を発揮しそうです。

しかし、REON POCKETの目立たない見た目は他の類似製品には無い大きな利点であるのも事実。

「外回りしまくりの営業マン」にとっては不十分なパワーでも、スーツを着たままを装着しても目立ちにくいという利点を受け入れるという選択肢もあります。

REON POCKET、他社製品のネッククーラー、タオルタイプの良い点、悪い点を比較して自分の用途に合ったものを選ぶのが良さそうです。

もし他社製を選ぶなら、上でも紹介したサンコーのネッククーラーがおすすめ。アリエクで売っていそうな無名中華メーカーのネッククーラーと比べれば圧倒的に信用できます。

サンコー(Sanko)
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まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中の20代。新卒でそのままフリーランスに。自分一人でで何でも作れるようになりたいです。

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