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【初心者向け】5分で分かる。家庭用3Dプリンターの種類と価格帯、選び方!

まぐ(@magsbase)です。

この記事では、3Dプリンターについて知識は少ないけど気になっている方に向けて、家庭用として販売されている3Dプリンター選びに必要な知識を分かりやすく噛み砕いて紹介します。

早速本題に入りましょう。家庭用として流通する3Dプリンターは2種類あり、それぞれ違った特徴があります。

家庭用として流通している3Dプリンターの種類

家庭用3Dプリンターの種類は2種類。それぞれで特徴も価格もかなり違う。

3Dプリンターの種類はあれこれありますが、家庭用を探している方は2種類だけ知っておけば大丈夫。

「熱溶解積層式(FDM)」「光造形方式(DLP)」です。

前者は家庭用3Dプリンターとして最も有名な方式で、発売され始めた時期も早いです。後者は業務向けとしては以前からあったものの、安価な家庭用として流通し始めたのは熱溶解方式より少し後。

それぞれについて解説します。

「熱溶解積層式」を「積層式」「材料押出法」と呼ぶなど、呼び名にはブレがあります。

熱溶解積層式(FDM)の仕組みと特徴

熱溶解積層式は、熱でどろどろに溶かした樹脂を印刷して、何層にも重ねる方式です。

3Dペンって聞いたことありませんか?この画像みたいなペン。

時間が立つと固まる樹脂をペン先から出して、立体物を描くものです。

熱溶解積層式の3Dプリンターは、この3Dペンをロボットの腕が持って立体物を描いてくれるような感覚です。

樹脂を抽出するペン先のノズルの太さより細い表現はもちろんできません。大きいものを印刷したい場合は、腕の動く範囲を広げるだけで良いので、大型の3Dプリンターでも極端な高価にはなりにくい傾向があります。

3Dプリンターが家庭用として普及したのはこの機種からで、流通量が多く、ネット上から得られる情報も多いです。価格も着々と下がっており、中華製であれば1万円台のものもあります。でも1万円台のものをおすすめするかと言われると別の話。

ということで、熱溶解積層式(FDM)のまとめです。

熱溶解積層式(FDM)の特徴
  • 流通期間が長く、ネット上から得られる情報が多い。
  • 樹脂の薄さに限界があり、立体物の出来が少し荒くなる。
  • 腕を大きくしやすいので、印刷できるサイズが大きい傾向にある。
  • 低価格化が進んでおり、中華製であれば2万円を切るものもある。実態のはっきりしたメーカー品なら3万円台から。

光造形方式(DLP)の仕組みと特徴

光造形方式は、紫外線に当たると固まる樹脂「UVレジン」にUV(紫外線)を照射する方式です。

病院とかでドーナツの形をしたX線の検査装置って見たことありませんか?よく「CT検査」とかいうやつ。

頭の先から足の先までスライスするように撮影して全身の形を見れるようにする装置ですね。

光造形方式では、このスライスした写真1枚と同じ形の紫外線を樹脂に当てて、スライスした1枚を形にします。その頭の先から足の先までの一枚一枚をすべて繰り返して重ねることで、形を作ります。

写真一枚の厚さが造形の細かさに直結します。この厚さが任意に調整できる調整できるので熱溶解積層式よりは繊細な表現が可能です。(機種により限界はあります)大きなものを印刷には紫外線の照射部を大きくする必要があります。これが高価なようで、安価な3Dプリンターでは印刷できるサイズが小さめです。

また、積層式と比較してセッティングや樹脂の扱いに手間がかかります。

ということで、光造形方式(DLP)のまとめです。

光造形方式(DLP)の特徴
  • 家庭用が流通しはじめたのは割と最近で、ネット上から得られる情報が比較的少ない。
  • 熱溶解積層式より繊細な造形が可能。
  • 印刷できるサイズが大きい機種は高価になる。
  • 急激な低価格化が進んでおり、安価な機種は中華製品の独壇場。最も安価な機種は最近3万円を切った。

印刷するには、普通のプリンターで言うところの「インク」に相当するものである樹脂が必要なのですが、光造式に使う樹脂は積層式と比較して高価です。印刷の機会が多かったり、大型のものを印刷するのであれば考慮に入れておきましょう。

3Dプリンターの種類まとめ

各タイプの仕組みと特徴を以下にまとめました。

熱溶解積層式(FDM)光造形方式(DLP)
樹脂をノズルから出して何層にも重ねる仕組み紫外線でレジンを固め、何度も重ねる
荒い造形の繊細さ細やか
大きい印刷できる大きさ大きいモノを印刷できる機種は高価
安価(後述)価格高価な傾向(後述)

家庭用として流通している3Dプリンターの種類とその特徴をざっと紹介しました。これらを踏まえた上で、流通している3Dプリンターの価格帯を紹介していきます。

家庭用として流通している3Dプリンターの価格帯

先に結論から入ります。

【結論】熱溶解積層式(FDM)なら1.5〜8万円。光造形方式(DLP)なら2〜数十万円。

上で触れた通り、積層式であれば1万円台から、光造式であれば2万円台から販売されています。光造形方式のほうが全体的に高価ですが、つい最近までは更に大きな差がありました。

画像にある製品の例示はあくまで「例」です。ここ最近の3Dプリンターは価格競争が激しく、販売価格は高い頻度で変わります。あなたがこの記事を閲覧した時点で既に価格が変わっている可能性ももちろんあるので、参考程度にどうぞ。(ちなみに画像に記載された商品の価格は2020年9月のAmazon価格をベースにしています。)

どちらもピンキリなのは、性能やブランドの違いによるもの。

3万円以下の3Dプリンターの多くは深センはじめとした場所に本拠地を置く会社の中華プリンターです。この価格帯ではサクラレビューがあり、や粗悪な製品も多数出品されているので注意が必要です。(もちろん全てではありません。)

比較①2万円台の積層式プリンター・光造式プリンター間で、造形の繊細さ・粗さを比較する

では同じ価格帯で比較してみます。2万円台の積層式『ダヴィンチNANO-W』と、光造式『ELEGOO MARS』それぞれの印刷サイズ、印刷の細やかさは以下のような感じ。

印刷する一つの層の厚さ(X軸方向の厚さで、これを"積層ピッチ"といいます)は、積層式より光造式の方が4倍繊細になっています。これはかなりの差で、積層式は層と層の段差を視認できる一方、光造形で段差を視認するのは困難です。

比較②4万円台の積層式プリンター・光造式プリンター間で、印刷できる大きさや機能を比較する。

4万円台だとどのような変化があるのでしょうか。ここで取り上げるのは『QIDI X-Smart』と『QIDI Shadow 6.0』。

印刷サイズは両方大きくなど数値上のスペックアップの他、印刷できる樹脂の種類が増えたり、紫外線の照射部が増えたりと他にも様々な機能面でのアップグレードがあります。

このあたりをどこまで解説するか悩んだのですが、一旦は「色々な機能がついたり強化したりする」程度に考えておいてください。実際に「こんな機能がほしい」...例えば、「稼働中に匂いが少ない物がいい」と思ったら、匂いが少ない機能が搭載されていたり、口コミに匂いが少ないと書かれたプリンターを調べ上げて都度絞り込む感覚でもいいでしょう。

2万円台でも4万円台でも基本的には、

「積層式のほうが印刷できるサイズが大きい」

「光造式の方が繊細な印刷ができる」

以上の2点を抑えています。

では、3Dプリンターをどのようにして選ぶのか。

ここから、

どんな種類の3Dプリンターがあって、どのような特徴があるのかは大まかに分かった。

じゃあ結局どの3Dプリンターを選べば良いんだろう。

・・・という所に切り込みます。

まず3Dプリンター選びにおいて最も重要なのは用途です

「ジュエリーやオーナメントのモックアップを作りたい」「フィギュアを作りたい」など、細やかな造形が要になる用途なら光造形に絞り込めます。

「こどものオモチャに」「趣味として小物を作っていみたい」というのであれば、積層式に絞り揉む場合が多いでしょう。(小さい頃から3Dプリンターを買い与えてもらえる今の時代の子どもたちが羨ましいですね)

自分が3Dプリンター作ろうとしているモノが、どちらのタイプのプリンターで作られている事が多いのか是非調べてみてください。

次に具体的な3Dプリンターを絞り込みます。

前提として、条件に合うできるだけ安価なものを探していることを前提とします。

まず、機能最低限の安価な3Dプリンターを積層式、光造式それぞれ各一つを以下に提示します。

最低限の3Dプリンターのスペックや口コミをチェックして、「この機能はどうにかならないのかな」「これは改善されていないと困るな」と思うことはありますか?

そうしたら、自分のほしい3Dプリンターの条件にその思ったことをを追加して、今の価格よりも高価で条件に沿った3Dプリンターを検索して、選択肢を広げます。(必ずしも高くなるわけではないですが)

また新たに3Dプリンターを買ったり、何か面白そうな情報を仕入れたら紹介しようと思うので、是非参考にしてみてください。

最後に僕が使っている3Dプリンターは、光造式の3Dプリンターの中で最も安い部類のELEGOOMARSです。以下の記事にまとめているのでぜひチェックしてください。

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まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中の20代。新卒でそのままフリーランスに。自分一人でで何でも作れるようになりたいです。

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