2万円台の格安3Dプリンター『ELEGOO MARS』レビュー【機能十分で高コスパ。でも買う前に気をかけたい点が少々】

3Dプリンター

まぐ(@magsbase)です。7月に3Dプリンター ELEGOO MARSを買ってしまいました。

この記事では、僕が実際に購入して使った3Dプリンター『ELEGOO MARS』の良かった点、気になった点をまとめます。3Dプリンター購入の判断材料や情報集めに活用していただけると嬉しいです。

先に言ってしまうと、格安かつ高機能な3Dプリンターを探している方は読んで損はないでしょう。

ちなみにこの『ELEGOO MARS』は、『ELEGOO MARS UV』とも言われているようですが、実際この『UV』はAmazon商品タイトルの検索引っ掛けワードで、『ELEGOO MARS』が正式な商品名だと思われます。

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ELEGOO MARS の性能と価格

ELEGOO MARSは最近急増中の光造形式プリンター

家庭用3Dプリンターの「種類」や「一般的な価格帯」を知らない方は、以下の記事で初心者でも分かりやすいように説明しているので、読み進める前に是非チェックしてください。

ELEGOO MARS は光造式の3Dプリンターです。ざっくり言うと、繊細な表現が得意なプリンターで、樹脂(一般的なプリンターで言うところのインク)の価格が高いです。

ELEGOO MARSは他の3Dプリンターを引き離した超低価格。もはや価格破壊。

私が購入した時点(2020年7月)でのAmazon価格は¥27,999-。

執筆時点での価格は¥23,999-。¥1,200-クーポンが付いているので実質¥22,799-です。

3万円以下の3Dプリンターはほとんどが深センはじめとした場所位に本社を置く中華プリンターで、今回紹介するELEGOO MARSもそのひとつです。この価格帯ではサクラレビューがあり、や粗悪な製品も多く出品されているので注意が必要でうです。あ、ELEGOOは大丈夫そうですよ。販売実績もそれなりにあるので。

競合の他製品と比較すると以下の通り。

ELEGOO MARS

ANYCUBIC Photon

NOVA3D ELFIN2

ELEGOO MARSANYCUBIC PhotonNOVA3D ELFIN2
価格(執筆時)¥23,999-¥29,999-¥32,999-
印刷できるサイズ115x65x150mm115x65x155mm130x70x150mm
XYの解像度0.047mm0.047mm0.047mm
Zの解像度(積層)0.01-0.2mm0.025~0.1mm0.025~0.100mm
執筆時2020年9月の価格

光造式プリンターとしては間違いなく最低価格です。(執筆時点)

ここで心配なのが「壊れやすい」「使えない」といった中華クオリティの類。個人的に「中華製品は質は低い」というステレオタイプはもう実在しないとは思ってますが、やはり心配な人は心配でしょう。

そこで、実際に私が使って感じた良い点、悪い点を次にまとめました。是非参考にしてしてください。

ELEGOO MARS の本体と付属品

ELEGOO MARSの本体、付属品、そして自分で揃える必要があるもの

本体サイズは大方想像通り。足元に置くゴミ箱より一回り大きいくらい。

付属品はかなり丁寧。Amazon商品ページに書かれた付属品は以下の通り。

Amazonに記載のある付属品
  • 樹脂タンク x1
  • Uディスク x 1
  • ツールセットx1
  • 計量カップ x1
  • 手袋 x 3
  • 漏斗x10
  • スクレーパー x1
  • 電源アダプタ、ビルドプラットフォーム

漏斗は10個は謎ですね。恐らくストレーナーのことでしょう。

しかし実際に入っていたものにはかなりの相違が。それも少なかったり多かったりで中途半端。

実際に入っていた漏斗は1つ。ストレーナーが10個(写真内に写っているのは一つ)です。

パーツの調整に使う六角レンチやネジなどの工具類と、サポートとパーツを切り離すニッパーが「ツールセット」のことでしょう。

Amazonレビューには「付属品のスクレーパーは安っぽい樹脂製が入っている」とあったのですが、実際には金属製の大きなスクレーパーと樹脂製のスクレーパーがひとつずつ入っていました。金属製のスクレーパーではプラットフォームを傷つけてしまうのが怖いので、僕は樹脂製のものを使っています。

以上が付属品として入っていたので、自分で新たに用意する必要があったものは以下のもの。

自分で買う必要があったもの
  • 印刷用UV樹脂(ELEGOO純正)
  • IPA/イソプロピルアルコール(洗浄に利用)
  • UV照射器(ネイルアート用のものを購入)
  • ピンセット
  • 洗浄用の刷毛
  • キムワイプ(僕はキッチンペーパーで代用)
  • 印刷した造形物の一時置きやIPA入れなどの各種容器
  • マスク(任意)

以前は樹脂がかなり高価で、1リットル7000円とかした記憶があるのですが、現在のELEGOO純正樹脂は1リットル¥3,499-とかなり安価に。他メーカーの樹脂はもうちょっと高いです。

あとはIPAが千円ちょっとするくらい。他のものは3桁代で揃います。

色々なレビューを読み漁った結果、人によって届いた付属品が違っているようなので、人によって柔軟な対応が必要そうです。以前はマスクが記載されていた記憶があることから、時期によってAmazon商品ページの付属品一覧も変わる模様。

実際に印刷してみてわかったメリットとデメリット

僕が3Dプリンターを購入した目的はプロダクトのモックアップ制作なのですが、その前にネットで配布されていたフィギュア系の3Dプリントデータを使った試し刷りをしてみました。フィギュアは面や角の緩急、表面の地面に対する角度も複雑なので粗が目立ちやすくなると思われます。

ええやん!

ちなみに3Dデータはこちらの海外サイトで配布されていたファンメイド作品です。(自己責任でどうぞ)

良かった点①光造形式の持ち味である細やかな造形はきちんと健在

まず基本的な性能・機能面について。光造形の強みである滑らか・繊細な造形はELEGOO MARSできちんと実現できています。

積層式プリンターでよく見る荒い段差のようなものって 光造形では全く見えないんですね。

良かった点②消耗品も安い

光造形で使う樹脂はなかなか高価。本体を購入してからもかさんできます。樹脂はメーカーごとに販売されています。

ELEGOO 純正樹脂ANYCUBIC 純正樹脂NOVA3D 純正樹脂
¥3,499-/1L¥4,599-/1L¥4,699-/1L
執筆時2020年9月の価格

樹脂もELEGOOが最安。

基本的には購入した3Dプリンターと同じメーカーの樹脂を使うのがセオリーではありますが、他のメーカーの樹脂だと必ずしも造形できない訳ではありません。もちろん自己責任ですが、下調べした上で最安の樹脂を購入するのも選択肢としてはアリでしょう。

造形したものはイソプロピルアルコールで洗浄します。少し高価な水で洗浄できるタイプも販売されていますが、こちらも同じくELEGOOが安いです。

ELEGOO 純正水洗い樹脂ANYCUBICNOVA3D 純正水洗い樹脂
¥5,000-未販売¥5,699-
執筆時2020年9月の価格

それから、まだ買ってないのですが個人的に気になっているのがこれ。

使い捨ての樹脂タンクです。これがあればタンクの洗浄から開放されるわ、色違いなど複数タイプの樹脂を買ったときに別々に保管できて便利そう。調べたかぎり、他のメーカーから使い捨てタンクは発売されていないようなので、これはELEGOOの利点と言っていいですね。また使ったらレビューします。

良かった点③最初のセットアップ以降一度もしていない「ゼロ点調整」

ゼロ点調整とは、印刷面と照射面の距離感や角度を調整するものです。これが正確に合っていないと正常に印刷されません。この調整が地味に面倒な作業で、精神と時間を削られます。

ELEGOO MARSの上位機種にELEGOO MARS PROがあります。

公式では「MARSでは印刷のたびに必要なゼロ地点調整ですが、MARS PROは時々やるだけで大丈夫!

みたいなことを売りの一つにしています。今回買ったMARSでは印刷のたびにそのゼロ地点調整をする必要があるというのが一応公式の見解。

しかし実際のところ、ゼロ地点調整をしたのは始めてセッテングしたときだけで、今までずっと(2ヶ月)調整せずに印刷できてしまっています

嬉しい誤算といった具合ですが、良かった点です。

良かった点④国内のユーザー数が着々と増えるとともに、日本語で得られる情報が多くなってきた。

マイナーな海外製品でよくある問題が、日本語の情報が少ないこと。今回の海外製3Dプリンターを含め、国内の利用者が限られる商品では公式の説明書に日本語がなかったり、有益な情報を得られるコミュニティがなかったりするので、「分かる」人でなければ使えないことが多々あります。

ELEGOO MARSはAmazonレビューも3桁台に突入しているほどユーザー数が増えており、Google検索からいろいろな情報が得られるようになっています。ちなみに公式の説明書は英語ですが、高校英語を勉強していたなら問題ないレベルです。

初心者には無理、といったことはないでしょう。(そもそも僕自身初心者ですが、必要に応じて検索をかけつつ問題なく扱えています。)

気になった点①振れ幅の大きすぎる価格変化

ここからは気になった点です。

このELEGOO MARSはAmazon価格の変化が極端に激しいです。

最高値は発売当初の価格¥46,999-、最安値は執筆時の価格¥23,999-なので、およそ倍近い振れ幅があります。僕はもう買ってしまったのでどうしようもないのですが、まだ下がるのか、今度は跳ね上がるのか、買うタイミングを見極めにくかったり、その後の価格変化でも一喜一憂してしまいます。

気になった点②ファンの音が爆音

ファンの音がかなり大きい。エアコンや扇風機を強に設定したような音が稼働中鳴り響きます。

3Dプリントには時間がかかるのでプリンターを稼働したまま寝ることもあるでしょうが、ELEGOO MARSとベットを同じ部屋に置いたら音が気になって寝られない人もいるだろうと予想します。

気になった点③商品ページに記載のある付属品と実際に入っている付属品の種類や数にばらつきがあること

上で紹介したとおり、商品ページに記載のある付属品と実際に入っている付属品の種類や数にばらつきがあります。Amazonレビューを読む限り、他にも色々なパターンがあるようです。

ELEGOO MARS本体と一緒に届く付属品と自分で用意したものが被ってしまったり、不足してしまったりすることが心配であれば、ELEGOOの到着を待って中身を確認してから他の必要物を揃えたほうが良いでしょう。

【まとめ】ELEGOO MARSの性能・機能面は満足。いくつかの注意点を確認しておけば、格安の3Dプリンターとしておすすめできる。

総評としては、ELEGOO MARSで作る造形のクオリティには文句がなく、価格を考えても高いコスパ。

いくつかあがった問題点は、ファン音がうるさい点は本体の置き場所、付属品にばらつきがある点は自分で必要なものを購入するタイミングをずらすなど解決できます。価格の変化についてはどうしようもないですね。すでに類似製品と比較してもすでに最も安い価格帯なので、欲しいと思ったときが買い時だと思って良いでしょう。

数年前からVRとともに言われてきた「3Dプリンター元年」を何度も繰り返して2020年。値段的には家庭でも手が出しやすくなってきており、本当の元年に着々と近づいているようです。(VR元年は本当に来てしまいましたね。別の機会に記事にしたいです。)

1年前のELEGOO MARSを含めた家庭用光造形3Dプリンターの価格帯は今の倍以上でした。現在にかけで競争が激化している印象があり、これからも各メーカーから新作の発表や価格の変更などを短いスパンで動いてくだろうことを留意して購入や選定の判断をすることをおすすめします。

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