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マイクロ法人のノウハウ

マイクロ法人の住所にバーチャルオフィスは必要なのか。実際に1年半契約して分かったこと

最近よく聞くマイクロ法人。節税策だったり、取引先に設立をお願いされたり、様々な理由で設立を検討されている方がいらっしゃると思います。

実際にマイクロ法人を設立しようとするとき、こんなことで悩む方もいるのではないでしょうか。

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会社の登記は自宅で?バーチャルオフィスで?

仮にバーチャルオフィスを契約するにとしても、立地、価格、サービスなど様々でどうやって選ぶべき?

実際に僕が法人を設立した際は登記住所の扱いをどうするか結構悩んだ記憶があります。

そこで、この記事ではマイクロ法人の登記住所の考え方、バーチャルオフィスの選び方を僕が実際に法人設立した実体験を踏まえてまとめます。

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ついでに実際に契約したバーチャルオフィスのついても使用感を紹介します。参考になれば幸いです。

  • この記事で分かること
    • マイクロ法人の住所はどこに置くべきか
    • バーチャルオフィスを選ぶときに考慮したいこと

法人登記にバーチャルオフィスが必要なのか

僕がバーチャルオフィスを探したきっかけは法人の登記住所を探す為。

法人の住所にはもちろん自宅住所を使ってもいいわけですが、良い点と悪い点があります。

ではまず、住所を自宅に置くか、自宅外に置いたかで変わるメリット、デメリットをまとめます。

自宅の住所がバレるリスクはあまり無い?

自宅の住所を使って登記したくない理由としてよく言われるのが、不特定多数の人に住所がばれるのが怖いからということ。具体的には勝手に着払いでモノを送りつけられる嫌がらせやストーカーなどでしょう。

実際、法人の住所は国税庁の法人番号公表サイトなどで検索することができるので、マイクロ法人の住所は誰でも知ることができます。

住所バレが怖いという気持ちは分かるのですが、人によっては関係のない話です。例えば、限られた数の会社としか取引しないのであれば、自分の会社が知れ渡るようなものでもないので誰かに調べられて悪用される理由もありません。

逆に気をつける必要がありそうなのは、不特定多数の人に対して見られるような仕事をする場合です。例えば...

  • Youtuberなどのインフルエンサー(会社名を隠さない場合)
  • AmazonなどCtoCで出品するビジネス(Amazonなら出店ページで登記住所が必ず公開されます)

こういった場合、特にtoCだとリスクが大きそうですね。

僕の場合はBtoBで限られた数の会社さんとしか取引しないので、住所バレについては問題なしと判断しました。ブロガーさんとかも大丈夫でしょう。

会社住所を検索されてアパートや民家だったらどう思われるだろうか

上にまとめた通り、「限られた会社」としか取引しないのであれば住所バレで被害を被ることはないかもしれません。

しかし、その「限られた会社」に自宅住所を調べられたらどう思われるでしょうか。

「仕事をお願いした会社の住所を検索したら、Googleストリートビューに写ったのはどう見ても事業をやっているようには見えない民家やアパートだった。」

こうなったら会社の信用を落としてしまうのではないか、という心配です。

これが人によって判断が分かれそうなところ。自分がどのようなスタンスで会社を運営するのか、取引先との関係性はどうかを考慮に入れる必要がありそうです。

例えば...

  • このような状態なら自宅住所でも良いかもしれません
    • アフィリエイトブログ事業で、登録するASPが住所までわざわざチェックすることはない
    • 特定の会社さんと取引するけれど、お相手との仕事を既に経験していて信頼関係もできている
  • このような状態なら自宅の外に登記することを検討する余地があるかもしれません
    • コネのない状態からマイクロ法人で新たな仕事・契約を取ってきたい
    • オンライン英会話の事業(BtoC)で、不特定多数の方にサービスを提供したい

例に挙げたオンライン英会話のようなtoCビジネスの場合、そもそも会社名を表に出さないのも一つの手段かもしれません。ただし、会社名の公開が有るだけでクライアントから大きな信用を得られるというメリットも検討要素に加える必要もありますね。

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僕の場合は、もともと関係のある会社さんが相手だったものの、新たな仕事も狙っていきたいという思い・・・というか戒めを込めて、自宅外の住所で登記することに決めました。

バーチャルオフィス選びの注意点

自宅外の住所で法人登記をすることを決めたのであれば、バーチャルオフィス選びが始まります。

僕は都内のバーチャルオフィスと実際に2年契約しており、今も継続中。

実際にバーチャルオフィスを使っている経験から、色々な失敗、契約前に考えておきたかったコストなどが浮かび上がってきたので、ここでまとめて共有します。

バーチャルオフィスを考えている人の参考になれば幸いです。

バーチャルオフィスに必要なサービス

そもそもバーチャルオフィスとひと括りに言っても、実際のサービス内容は業者によってかなり変わりますし、価格も月1,000円から数万円する所まで様々です。

バーチャルオフィスによって異なる要素をざっくりとまとめると次のような感じです。

  • 電話サービス
    • 電話転送サービスの有無
    • 電話秘書サービス(電話の受付をスタッフがしてくれる)の有無 etc...
  • 郵便物の扱い
    • 郵便物はどこまで預かってくれるか(紙の封筒までか箱もいけるか)
    • 現地で郵便物の受け取りや手続きができるか
  • オフィス現地のサービス
    • バーチャルオフィス現地の貸し会議室の有無(有料無料)
    • コワーキングスペースが併設など、様々

上にまとめた通り、サービスによって大きく異なるのは「電話」「郵便物」「オフィス現地でできること」の3点。

例えば一番安いのは「電話は無し」「郵便物の転送は都度別料金」「住所貸し以外の現地サービスなし」のパターン。これなら月1,000円台から探せます。

オフィスと同じ住所の固定電話の番号が欲しいのであれば、電話転送サービスをつければ良いのですが、これだけで値段はガクンと数千円跳ね上がります。

どこまで求めるかは人によって異なりますが、僕の場合はできるだけ費用を安く抑えたかったので、最も安い住所貸しのみのパターンで契約して、法人の電話は050(IP電話)で賄うことにしました。

しかし、実際に1年半バーチャルオフィスを契約して想定外だった負担もあったので次に紹介します。

郵便物で面倒だったのは「社会保険料の振込用紙」の受け取り

郵便物関係でシビアだと思ったのは社会保険料の振込用紙の受け取りについてです。

法人を建てた以上は、毎月末届く振込用紙を使って社会保険料を振り込む必要があります。

社会保険料を振り込む方法は3つあります。

  • 振込用紙を使って銀行やコンビニで払込み
  • 振込用紙を使ってペイジーで払込み
  • 銀行口座から口座振替で自動振込

3つの手段のうち、③銀行口座から口座振替で自動振込 のみは払込用紙が不要で、一度設定してしまえばあとは自動化できます。手間を減らすためにも銀行振込を使いたいところなのですが、自動振込に対応した法人口座はメガバンクとごく一部のネット銀行のみ。

自動振込に対応しているこれらの銀行は審査が厳しいので、出来たて&社員数1人のような信用の低い会社ではまず開設できませんし、仮に開設できたとしても口座維持手数料が毎月数千円もかかります。

そうなると、現実的なのは毎月②振込用紙を使ってペイジー対応のネット銀行から振り込む方法

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ちなみに僕が調査した限り、ネット系の銀行で唯一社会保険料の自動振込に対応しているのがイオン銀行。もちろん有料で毎月2,200円の口座維持手数料がかかります。

社会保険料の振込期限は実質数日しか無い

しかし、この振込用紙の受け取りがとても面倒です。

公式には社会保険料の振込用紙が毎月20日頃に届くことになっているのですが、実際に僕が使っているバーチャルオフィスに届いているのは25~27日あたり。

ルール上は月末までに振り込みをする必要があるので、届いてから振り込むまでの猶予がたったの数日しかありません。この数日の間に振込用紙の受け取りを済ませる必要があるわけです。

例えば払込用紙が27日にバーチャルオフィスに届いた場合、たった4日間で郵便物の受け取りから払込までを済ませる必要があるのです。

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現実には1,2日遅れて振り込んだこともありますが怒られたことはありません。しかしいつお咎めがあるかも分からないのでできるだけ遅れたくないですね

バーチャルオフィスの郵便物の受け取り・配送の扱いはよく確認しておこう

バーチャルオフィスに届いた郵便物の扱いはサービスによって様々ですがざっくり次のようにまとめられます。

例えば「週一回の配送」で「オフィスで直接受け取ることができない」場合、タイミングが悪いと振込用紙が届くのが次の月になる可能性があります。

これを回避するためには、次の条件のどちらかはクリアする必要があります。

  • 郵便物が届いたら随時配送
  • 好きな時にオフィス現地で直接受け取れるバーチャルオフィスを契約(遠いと毎月の移動が面倒なので自宅の近くで登録)

正直、この記事で一番伝えたかったことはこれです。

社会保険料の振込用紙の期限のシビアさを知った上で、郵便物の扱いがどうなっているかに気を使いながらバーチャルオフィスを選びたいですね。

マイクロ法人特有の社会保険料の納付周りについては以下記事でも詳しく紹介しています

僕が使っているバーチャルオフィスは今の所快適

バーチャルオフィス選びにはそれなりに時間がかかった記憶があります。できるだけ安い場所を選ぼうとしていましたが、あまりに安いと応対が悪いとか、"飛んで"しまうなどといった口コミがあったりします。バーチャルオフィス選びの参考になるよう、ここで僕が利用させていただいているバーチャルオフィスを紹介しておきます。

僕が利用させていただいているバーチャルオフィスは、都内4箇所と横浜に1箇所を構えるチェーン店の『レゾナンス』というところ。

住所貸しのみの最低プランだと月額999円から。法人登記不要の個人事業主で、ネットショップの住所が欲しい方なら月額550円です。

僕が今使っているのは来店受け取りができる中で最安の「郵便物週1回転送プラン(月額1,650円)」です。郵便物は週一回の配送で郵送料が実費(500円程度)でかかりますが、配送をストップしてオフィス現地での受け取りのみに設定することも可能です。直接受け取ればもちろん配送料はかかりません。僕はこれで上に紹介した振込用紙の問題を解決することができました。

オフィスは有人対応でスタッフさんの応対もきちんとしており、別料金ですが貸し会議室もあります。

ただ正直なところを言うと、自宅から少し離れた店舗で契約してしまったのが失敗でした。店舗で受け取ろうと思うと自転車か電車が必須なのが面倒です。一番近い店舗で契約するのが無難ですね。

記事更新時点(2023年4月)、は3ヶ月分無料のキャンペーン中らしいので必要十分で安価なバーチャルオフィスを探している方は検討してみてください。(自分のときはこんなキャンペーンやってなかった気がするのでちょっと羨ましい)

バーチャルオフィス『レゾナンス』の詳細や料金は公式サイトにまとまっています。

レゾナンスの詳細はこちら

マイクロ法人の会計や決算に税理士は必要?実体験をもとに解説します。

  • この記事を書いた人

まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中の20代。新卒でそのままフリーランスに。自分一人でで何でも作れるようになりたいです。

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