〈景品表示法に基づく表記〉当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

マイクロ法人のノウハウ

マイクロ法人の会計ソフトはfreeが安上がりだった。【税理士なしで1年目の決算と法人税申告を一人で終えて。マネーフォワードとも比較】

マイクロ法人を2021年に設立してから、初めての決算と法人税申告&納税を終えました。

会計はどのように動かすのが一番安上がりになるのか考えながら実際に一年目の会計と決算、法人税申告を終えて、freeeが一番良いとの結論に落ち着きました。この記事でこの結論に至るまでに考えた事や比較材料をまとめて共有します。

こんな人に読んで欲しい

  • マイクロ法人で使う会計ソフト選びで悩んでいる
  • マイクロ法人を税理士なしでより簡単にやりくりする方法を模索している
  • マイクロ法人の二刀流を検討している

mag(まぐ)です。マイクロ法人(いわゆる二刀流)を立ち上げたフリーランスのデザイナー。仕事が支障が出ない範囲できちんと節税したい。

マイクロ法人は会計がほとんどいらない

そもそもマイクロ法人は毎日のように大量の取引をする企業とは異なり、1ヶ月あたり数個~十数個の収入と支出をまとめるだけで十分。社員は社長である自分ひとりだけだから、最近のクラウド会計ソフトによく付属している給与管理機能は不要。勤務時間の概念もないので勤怠管理機能も不要です。

会計ソフトに求めるのは本当に最小限の機能です。

マイクロ法人の会計に必要な機能だけをできるだけ安く済ませるための会計ソフト探しが始まりました。

freeeとマネーフォーワードは料金もサービス内容も違う

クラウド会計ソフトを調べた結果、最後まで候補に残ったのは「freee会計」と「マネーフォワードクラウド」。

「弥生会計」は対応OSがばらついていることに加え、「初年度無料、次年度以降は割高」という料金体系が好みでないので除外しました。

会計ソフトは1度使い始めてから他のサービスに変えるとデータの移行が面倒。だから、『1年無料で使ってもし合わなかったら他のサービスに変える』ようなやり方をせず、1発で決めたかったという理由もあります。

【価格比較】freeeの値段設定は比較的安め

freeeの最安プランは「ミニマムプラン」で年間26,136円。マネーフォワードの最安プランは「スモールビジネスプラン」で年間39,336円。その差はおよそ1.5倍です。公式サイトの価格はどちらも税抜表示が常態化しているので要注意です。

マネーフォワードのスモールビジネスプランでログインできるユーザー数は3人までなので注意が必要。僕の場合は完全1人会社なので問題ありません。

freee年間料金(プラン)マネーフォワード
26,136円ミニマム/スモールビジネス39,336円
52,536円ベーシック/ビジネス65,736円
料金プランを見る料金プランを見る
表の価格は税込

最安プランで大丈夫?

マイクロ法人ならfreee・マネーフォワードともに最安プランでOK。freeeは実際に一年間自力で会計をして問題なかったので、マイクロ法人で使う会計機能はきちんと揃っているはずです。マネーフォワードも公式サイトの機能一覧を確認する限り大丈夫。強いて言えばfreeeのワンランク上にあたる「ベーシックプラン」を契約すると、チャットとメールでしか受けられないサポートが電話でも受けられるようになるのですが、まあ不要でしょう。

【機能比較】実はほとんどの機能はいらない

料金が違う分変わるのが機能。

前提として、どのサービスを使っても会計機能は十分です。会計サービスだから当たり前です。一方、サービスによって差が出るのは主に人事労務(従業員管理)系の機能。

マネーフォワードは人事労務機能が最初から使えるようになっているのですが、freeeは別プランの「freee人事労務」を契約する必要があります。

freee人事労務機能の違いマネーフォワード
あり請求書機能あり+180円/通で郵送
-勤怠管理あり
-経費精算あり
-社会保険の書類作成/申請あり
-マイナンバー管理あり
-電子契約機能あり
機能一覧ページ機能一覧ページ

しかし、一人社長のマイクロ法人である僕には上記のすべての機能が不要でした

たった一人分の経費精算は会計機能だけで十分ですし、社会保険の書類作成は自力でも簡単。勤怠管理やマイナンバー管理はそもそも使いません。僕の場合に限らず、「マイクロ法人」という名のもとで法人運営している殆どの社長さんにも不要なはず。

ちなみに、「freee人事労務」は年額26,136円。(従業員3人分まで固定料金で、4人目以降1人あたり330円追加)
「freee会計+freee人事労務=52,272円」となるので、人事労務機能を使いたい場合はマネーフォワードの方が安上がりです。

【まとめ】
①価格が安いのはfreee
②機能はマネーフォワードの方が多いがどれも使わないものばかり。freeeの機能で必要十分。

以上、マイクロ法人で使う会計ソフトは機能・価格ともにfreeeに軍配があがったようなもの。

さらに、実際に1年目の決算期を迎えて気がついた滅茶苦茶大きな機能がfreeeにあって助かりました。次項で解説します。

現状、税理士なしで法人税申告を終わらせる仕組みがfreeeにしかない

恥ずかしいことですが、僕が法人を立てて会計ソフトを選んでいた当初は法人税申告の書類作成がとても複雑で難しいものだとは知らず、年末調整や標準月額、社会保険の手続き同様に自力でなんとかなるものだと思いこんでいました。

税理士なし&知識なしで法人税申告をできるものだと思っていた法人1年生のかた〜!法人税申告を今知ることができてラッキーです、この記事を読んでどうか僕の二の舞にならないようにしていってください。

実際のところ、法人税申告に必要な書類は十数枚もあります。(大きな法人ならもっと必要らしい)

さらに、法人の実態や資金状態によって書類の内容も変わるから必要書類から調べないといけないというダブルの地獄。法人税申告は自力でネットで調べてどうにかなるものでは無いを思い知りました。実際にググると「小さな法人でも法人税申告は税理士を使って」と紹介しているサイトが多いと思います。

「freee申告」が超強力だった

これが税理士なしでもfreeeでどうにかなってしまった、というのがfreee最強の理由。「freee申告」という法人税申告ができるサービスが別料金で用意されています。

1年度あたり27,280円で、税理士に頼むのと比較すればかなり安上がり。

自分の法人の状況に合わせて必要な書類を簡単に絞り込めるし、書類の9割程度はfreee会計入力された数字が勝手に反映されるしでとても助かりました。

freee申告公式

freeeのスタッフの方にfreee法人税申告のオリエンテーションをしていただいた時に、2年目の申告が終わったら次の年からは2年目の書類を参考に自力で申告してもいいかも、と提案されました。今後試してみようと思います。

念の為にマネーフォワードのフォローをすると、外部サービスの税務申告専門ソフト「達人シリーズ」を併用して読み込ませることで申告が可能なようです。

【注意点】楽天銀行との連携ができない

freeeを使うにあたって、ひとつ注意したい点があります。それは楽天銀行との連携に対応していないこと。(僕の場合はSBI銀行をメインで使っているのでセーフ)

2022年2月から楽天銀行との連携ができなくなり、入出金明細データなどを自動で取り込むことができないようになっていまいました。法人口座を楽天銀行で開いているのであれば、楽天銀行の取引を手動で読み込むか他の口座に変える必要があります。

楽天銀行の情報を都度入力するのも面倒なので、維持費無料で持てるネット銀行の法人口座を開いてしまうことをおすすめします。

維持費無料の大型銀行として有名なのはみずほ銀行ですがここ最近はトラブルが多く、安心して使える銀行とは言えない状況なのでGMOあおぞらネット銀行かSBI銀行が現実的です。

【まとめ】現状はfreeeほぼ一択の状態

結論、1年前にfreee会計を契約した自分に感謝する結果に。特に法人税申告がサクッと終わるfreee申告には本当に助けられました。

  • マネーフォワードよりfreeeの方が安価な分、機能が少ない。
  • マイクロ法人の会計ならfreeeの機能で十分足りている。
  • freeeは楽天銀行と連携ができない点は要注意
  • 税理士無しで法人税申告を済ませらえる機能がfreeeだけにある(有料だが税理士を雇うより圧倒的に安上がり&時短)

「freee会計のミニマムプランを年間契約(26,136円/年)で会計を自力で済ます」+「freee法人税申告(27,280円)で税理士を雇わず短時間で法人税申告」

手間とお金の両方の視点から見て、これが現時点での最適解です。これからマイクロ法人の会計ソフト選びで悩んでいる方の参考になると幸いです。

これから法人を設立するならfreee会社設立を使うとラク

自分の場合はフォームに情報を入力するだけで勝手に定款など会社設立に必要な色々な書類を作ってくれる「freee会社設立」を使って、そのままfreee会計に移行しました。

もし法人設立がこれからなのであれば、このfreee会社設立も使うと楽なのでオススメしておきます。

サービス自体は無料ですが、使えばもちろん「freeeで会計しませんか!?」といった営業電話が1度はかかってくると思った方がいいです。というか自分には実際にかかってきました。

freee会社設立

【おまけ】マイクロ法人と個人事業主 二刀流の憂鬱

ちなみに自分の場合はマイクロ法人と個人事業主とのいわゆる二刀流。「二刀流にすると節約になるぞ!」というのが二刀流の触れ込みなのに、会計ソフトはそれぞれ別でお金を払って契約する必要があります。

ただ2つのクラウド会計ソフトを契約してお金を払い続けるのが嫌だったので、今回紹介したマイクロ法人は普通に年間契約して、個人事業主は確定申告のタイミングだけ1ヶ月間freeeを契約して申告作業を済ませてしまいました。

僕の場合は個人事業主の取引が月3~5個程度しかなかったので1年分を入力するのは難しくなかったですが、頻繁にお金が動くような働き方の人は別のやり方を考えたほうが良いかもしれません。

二刀流の会計についてはもっと良い方法が無いか模索しながら次期の仕事に取り掛かっていきます。

  • この記事を書いた人
アバター

まぐ

デザインや映像をを独学で勉強中の20代。新卒でそのままフリーランスに。自分一人でで何でも作れるようになりたいです。

-マイクロ法人のノウハウ