世はフリーフォント戦国時代!!
英語・日本語問わず、フリーフォントにあふれる令和の時代、フォントがあまりに多すぎて逆に選びにくいと思っている人もいるのではないでしょうか。
実際にフォントを試していると、中には詰めの甘いフォントや収録文字の少ないフォントもちらほら。また探すうちに時間が一刻一刻と浪費されていきます。
もちろん無料で使わせていただけるだけでありがたいのですが・・・
そこで、この記事ではフリーフォントをまとめて羅列するのではなく、筆者がおすすめできるフリーフォントを(デザイナーの端くれとして実際に仕事で使っているものの中から)紹介します。
洗練された使いやすい日本語フォント【ゴシック体】
まずはクセが少ないながらもよく洗練されたフォントをご紹介します。
モボ
商用利用可能
モボはフロップデザインフォント氏が作成、無料で配布しているフリーフォント。
角丸と墨溜まりが特徴的で、モリサワが提供している有料の人気フォント「A1ゴシック」の代替としても活躍します。
ウェイトの用意は4種類。太くなると角丸は大きくなりますが、墨溜まりは目立ちすぎない程度にとどまります。柔らかい印象ながらもくどくならないのが魅力的です。
モボ以外にも墨溜まり系のフリーフォントは「ひぐれゴシック」など多数ありそれぞれ素晴らしいのですが、このモノがフリーフォントの中では一つ頭抜けて使いやすくまとまっています。
Noto Sans JP
商用利用可能
Noto Sans JPはGoogle Fontsから無料でダウンロードできるフォント。
クセのないゴシック体フォントで、ヒラギノなどの他の有名なゴシック体フォントと比べるとスッキリした部類に入ります。
ウェイトの多さ(6タイプ以上)、収録文字数の多さ、アプリなどでも使えるライセンスの簡単さなど、どこをとっても圧倒的に使いやすいので、とりあえず持っておいて損はありません。
LINE Seed JP
商用利用可能
LINE Speed JPは、メッセージアプリのLINE向けに制作された日本語フリーフォント。
モダンで規則的ながらも、若干の丸みが施されて柔らかい印象も持たされた絶妙なフォントです。
日本語と英語が混ぜて構成するときの自然さが大きな魅力。普通、日本語と英語のテキストを混ぜるとテキストの大きさや位置がずれたり、改行した際の頭もきれいに揃わないなど手間のかかる問題が起きがちですが、LINE Seed JPではこの問題があまり気になりません。
BIZ UDゴシック
商用利用可能
BIZ UDゴシックは、「見やすい、読みやすい、間違えにくい」を念頭に置いたユニバーサルデザインのフォントです。
教育寄りの場や、ビジネス色の強い場など、情報を正確に使えることの優先度が高い場所で使えます。
ZEN 丸ゴシック
商用利用可能
ZEN 丸ゴシックはGoogle Fontsで配布されているフォントです。
丸ゴシックは可愛らしい印象や柔らかい印象を与えたい時に選ぶことが多いと思います。そのなかでこのフォントはこぶりでかわいいながらも文字組みがしやすく、幼稚になりすぎないところが強みです。
丸ゴシックからひとつだけ選ぶなら、筆者ならはこれを選びます。
洗練された使いやすい日本語フォント【明朝体】
Noto Serif JP
商用利用可能
Noto Serif JPはGoogleFontsで配布されているフォントです。
上で紹介したゴシック体のNoto Sans JPと同じく、明朝体でもクセがなく使いやすいことが特徴です。
ウェイトの多さ(6タイプ以上)、収録文字数の多さ、アプリなどでも使えるライセンスの簡単さなど、どこをとっても圧倒的に使いやすいので、とりあえず持っておいて損はありません。
しっぽり明朝
商用利用可能
柔らかで上品なイメージを与える明朝体フリーフォントは「はれのそら明朝」「うつくし明朝体」など多数あります。
その中でもこの「しっぽり明朝体」はハネや払いが主張しすぎない程度に抑えられており、比較的クセが少ない分使える場が多いです。
装甲明朝
商用利用可能
装甲明朝は大胆な太さのステンシル系フリーフォントです。フロップデザインフォント氏が作成、無料で配布しています。
どっしり構える縦線と極端に細く鋭い横線の組み合わせに目が惹かれます。大きめのタイトル表示などにおすすめです。
デザイン性の強い日本語フリーフォント
ラノベPOP v2
商用利用可能
ラノベPOP v2はラノベのタイトルロゴをイメージしたポップ体フォント。
明るく可愛らしくも、ポップ体特有のダサさを抑えられておりかなり重宝します。特徴的なフォントであるにも関わらずかなり人気のフォントで様々な場所で使われているので、「あの人も使ってたフォントだ!」が起きやすい点は玉に瑕です。
Dela Gothic One
商用利用可能
Dela Gothic OneはGoogle Fontsからダウンロードできるフリーフォント。
その横幅と太さが特徴的で、インパクトを与えたい時に重宝します。
PixelMplus12, PixelMplus10
商用利用可能
無料のビットマップ風フォント。PixelMplus12とPixelMplus10があり、それぞれピクセル数の高さが違います。
複雑な感じは少し読みづらいものもあるので使い所は選びます。その一方で複雑な漢字をひらがなで表示したり、敢えて読みにくいままで出すことでレトロゲームらしい雰囲気も出てきます。
PixelMplus12 PixelMplus10をダウンロード
【番外編】VDL ロゴJrブラックBK
商用利用可能 Adobe Fonts
この記事はフリーフォントを紹介する記事としていましたが、一つだけAdobeFontsのフォントを紹介させてください。(Adobeのサブスクが必要)
VDL ロゴJrブラックBKは極太ながらも文字単体のデザインも、テキストを並べた時の印象もあまりに整っているフォント。
綺麗に整っていながらも強烈なインパクトがあり、それでいてあまり攻撃的ではない(むしろ友好的)印象を与える凄いフォントだと思っています。
特徴的ながらもその使い勝手の良さから多くの場所で使われているので、「あ!あの人も使ってたフォントだ!」が確実に起きる点は頭に入れておく必要があります。
Adobeのサブスクは体験版が使えます。少し面倒な条件もあるので記事に分かりやすくまとめています。