最近ゲーミングPCを手に入れました。購入したのはドスパラのゲーミングブランド「ガレリア」のタワーPCです。主な目的は映像制作。
メモリは自分で増設するつもりで本体を購入したので、PCを買って割とすぐにメモリを注文しようとAmazonを開きました。ところが、製品ページを見るとDDRだのDIMMだの知らない言葉が並び・・・しかも間違えたメモリを選ぶととPCに挿しても正しく使えなくなってしまうような重要な要素が多数あることを知りました。
僕自身がガレリア用にメモリを選定、購入、取り付けをした経験を元に、ガレリアでのメモリ増設の方法とメモリの選び方を解説します。
この記事で分かること...
- ガレリアで増設するメモリの選び方
- メモリ増設のやり方
- 全体を通しての注意点
まぐです。デザインや映像を扱う東京在住20代のフリーランス。Twitterはこちら。
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ガレリアで増設する用のメモリの選びかた
まずはメモリ選びから。使えるメモリを選べたら後は簡単です!
正しく選ばないとメモリは使えない
PC用メモリと名付けられている商品ならなんでも使える訳ではありません。PCの仕様によって利用できるメモリの規格は決められており、それらに沿ったメモリを選ばなければお金を溝に捨てることになってしまいます。
ガレリアのメモリ増設をする時にチェックするべき項目は以下の2つだけ。
- ①デスクトップPC用メモリか、ノートPC用メモリか
- ②DDRの規格はPC側が対応する規格と一致するかどうか
これから順番に解説します。また、メモリが使えない程の問題ではないですが、スペックをフルに活かしきれなくなってしなうかもしれない要素があります。これについても後に解説します。
ちなみに、メモリにはレジスタードメモリとアンバッファードメモリと呼ばれる2種類の規格があります。一般的に売られているメモリはガレリアで使えるメモリと同じアンバッファードなのでまず気にしなくても大丈夫でしょう。
①PC用メモリとノートPC用メモリの判別をつける
まず1つ目はPC用メモリとノートPC用メモリについて。多くのショップではPC用メモリとノートPC用メモリが同じ場所で売られています。
それぞれに名前がついていて、デスクトップ用は「DIMM」、ノート用は「S.O.DIMM」です。

両者はサイズが全く違うので、間違ったものを買うとPCに正しく挿し込むことすらできません。今回デスクトップPCのガレリアにメモリを増設するのでDIMMを選べば大丈夫です。
【まとめ】メモリには2種類の規格「DIMM」と「S.O.DIMM」がある。タワーPCならDIMM、ノートPCならS.O.DIMMを選ぶ。
②DDRの規格をチェックする
2つ目。メモリを選ぶ際に必ずチェックしなければならない規格に「DDR」というものがあります。DDRとは時代ともに変化した規格で、以下のような種類があります。
DDR2 | DDR3 | DDR4 | DDR5 |
---|---|---|---|
00年代の規格 今ではほぼ見かけません | 10年代に入る辺りに主流だった規格 今でも時々見かけます | 10年代半ばから主流の規格 | 2021年から始まった最新規格 |
それぞれの規格は一切の互換性が無いので、PCが対応する規格と同じものを購入する必要があります。お手持ちのガレリアの規格を確認する方法は次の項目で紹介します。今はDDR4で売られているものが圧倒的に多いのですが、時々DDR3規格のメモリも販売されています。
【まとめ】メモリにはDDRという規格がある。2022年現在もっと主流なのはDDR4、最新はDDR5。
PCのDDR規格や、搭載されたメモリの規格を確認する方法
購入するメモリの参考にするために、PCのDDR規格を確認しておきましょう。
PCに挿されているメモリのチップ規格はメモリ本体に書かれていることも多いので、PC本体を開けてメモリを見れば確認することができる・・・のですが、電源を消す作業とメモリを抜き差しする作業が面倒なので、「CPU-Z」というフリーソフトで簡単に確認してしまいます。CPU-Zはメモリに限らずPCを構成するハードウェアの情報をまとめて確認できるソフトなので、今後もPCを拡張するのであれば入れておくと何かと便利でしょう。
CPU-Zで検索すれば英語公式ページや窓の社から簡単にダウンロードできます。
CPU-Zを開いたら以下の手順で規格を確認します。

①タブからSPDを選択
②スロットを選ぶ(分からない場合は適当に選んでください。4つあるうちのいずれか2つのスロットにはメモリが入っているはずです)
③MaxBandwidthに規格が書いてあります
画像の場合は「DDR4」規格のガレリアに「DDR4-3600」のメモリが搭載されています。DDR4のメモリを購入すれば大丈夫ということですね。
【まとめ】ガレリアのDDR規格はCPU-Zから確認できる
画面には「DDR4-3600」とありますが、この「3600」という数字を見てメモリを選ばなければ、メモリの性能を十分に活かせなくなることがあります。次はこれについて解説します。
メモリのチップ規格を確認してメモリの性能をフルに活用する
販売サイトやお店でメモリを見ると「DDR4 3200」「DDR4-3600」などと、DDR規格に後に数字が並んでいる事が分かります。これがメモリの「周波数」です。

この数字が大きいほど高性能(早く情報をやり取りできる)のですが、同じPC内に異なるチップ規格のメモリが挿された場合、低い方の周波数に合わせて動くことになります。よって、元々搭載されたメモリに付け足す形で増設するのであれば、元々のメモリの数字と同じものを購入するのが得策です。
せっかく高い周波数のメモリを購入したのに、購入したPCに最初から入っていたメモリと周波数が合わずにパフォーマンスを発揮できなかった・・・ということを防ぐために、購入するメモリと既にあるメモリの周波数は確認しておきましょう。
僕が購入したのはこれ
まとめると、メモリ選びで確認することは3つ。
- デスクトップPC用メモリ「DIMM」を選ぶ。ノートPC用の「S.O.DIMM」はデスクトップPCで使えない。
- PCのDDR規格に合ったものを選ぶ。後方互換互換はないので「DDR4」対応のPCで「DDR3」「DDR2」のメモリは使えない。
- メモリの周波数を確認する。既にPCに挿さっているメモリに追加で増設するなら、そのメモリの周波数に合わせると性能を最大限に活かせる。
以上を踏まえて僕が購入したのは台湾のTeam社が販売する以下のモデルです。こちらは「DDR4-3200」のメモリ。結論を言ってしまうと問題なく増設できました!
僕が買ったのは16GBが2本入ったメモリですが、8GBでも販売されています。
全ての条件を揃えて正しくメモリを取り付けても、場合によっては動作してくれないことがあります。こういった症状は「相性問題」と言われています。この相性というのはPC側(特にマザーボード)とメモリの相性ですね。相性問題が起きるのは稀だと言われていますが、心配であればPCに最初から取り付けられているメモリと全く同じものを購入するのが懸命でしょう。もしくは、ドスパラに「メモリ相性保証」というサービスがあるので利用してみるといいかもしれません。詳しくはこちらのページに説明があります。(僕も最近知りました)
【参考】他におすすめできるメモリも紹介します。コスパを第一に選ぶなら以下のメモリ。8GB x 2枚で6,000円台の格安な価格帯ながら、ユーザー数も多く信頼もできるのがこの製品です。
メモリを取り付ける【割と簡単】
お目当てのメモリを手に入れたらPCに取り付けます。ネジやドライバーは不要、メモリ本体だけで簡単に取り付けられます。
感電を防ぐためにPCの電源を切って主電源を落とし、コンセントを抜いて10分程待ってから作業開始です。
①メモリの切り欠きを確認
メモリには一見左右の向きが無いように見えますが、実ははっきりと決まっています。DDR4のメモリであれば、金属部分の中央から少しずれた場所に切り欠きがあるはずです。PC側にも切り欠きに合わせた形になっているので、これに沿って押し込まないと挿し込めません。

まずはPC側の出っ張りとメモリの切り欠きの場所が合った方向でメモリを持ちます。
②メモリを挿し込む
いよいよメモリを挿し込みます。挿し込み口とメモリが並行になるよう、メモリ全体に均等に力を入れて押し込みます。
メモリの取り付け方を紹介しているブログ記事では「差込口の両サイドにレバーがついている」と説明されているものが多いですが、ガレリア(少なくとも僕が購入したもの)についているレバーは片方のみです。それでも、メモリをきちんと奥まで挿し込めたら「カチッ」という音とともにメモリが固定されます。

メモリを取り外す際は片方だけについたレバーを押し込んで外すだけで取り外せるようになります。
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③PCを起動してメモリが増設できたかどうか確認
最後にPCを起動してメモリが増設されたか確認します。
メモリ選びの時にダウンロードしたCPU-Zを開き、タブからMemoryを選びます。General項目のSize欄にPCが認識しているメモリーの合計量が記載されているので、この数字が期待しているものと一致しているか確認してください。

僕の場合はメモリが16GB載っていたガレリアに32GBを増設したので、合わせて48GBになっていたらOKです。
これでメモリ増設は完了です!お疲れさまでした!
