この記事では、Illustratorでアウトライン化がうまくいかない場合のよくある原因とその対処法を簡潔にまとめて共有します。
細かい問題に時間を浪費しないための手助けになると幸いです。
Illustratorにおける「アウトライン化」の意味
テキストなどの要素を様々なベクターのパスに変換できる操作をよくアウトライン化と呼びます。
アウトライン化が必要になる理由は様々です。
- 他の人とプロジェクトを共有する時に、相手が該当のフォントを持っていなくても正しく表示できる。
- 文字の調整をしたり、線や塗りを追加したり変形するなどしてデザインできる。
アウトライン化したいものを右クリックして「アウトラインを作成」を選ぶとアウトライン化できます。
アウトライン化のショートカットは「Cmd(Crl) + Shift + O」です。使用頻度はかなり高いので覚えておくと吉。
Illustratorでアウトライン化できない原因と対処法
アウトライン化ができない理由は場合によって様々です。原因になりうるものを以下に紹介します。
【原因1】ロックがかかっている
一番ありがちで単純な原因が、アウトライン化したいものにロックが掛かっているパターン。
ロックが掛かっている状態ではアウトラインの作成も受け付けてくれません。
レイヤータブを確認して、もし鍵マークがかかっていたら一度解除してからアウトライン化を試してみてください。
【原因2】文字を入力できる状態になっている
文字を入力できる状態のままではアウトライン化ができません。
一旦、選択モード(通常のマウスカーソル)に変更してからアウトライン化します。
【原因3】エンベロープかブレンドを使っている
メッシュやワープなど、テキストにエンベローブを使っている状態では「アウトラインを作成」を選べません。
この場合はタブから「オブジェクト>エンベローブ>拡張」を選ぶことでアウトライン化できます。
一度「拡張」を選ぶと、エンベローブがかかったその時点の形状でアウトラインが形成されます。なので後からエンベローブを調整したい場合は、エンベローブを掛ける前に先にアウトライン化しておく必要があります。
ちなみに、エンベローブと同様に「ブレンド」も拡張するものとなっています。
【原因4】アピアランスを利用している【レアケース】
ここで悩む方は少なそうですが、アピアランスの先はアウトライン化できないことになっています。
アウトライン化したいものを選択して、タブから「オブジェクト>アピアランスを分割」を選んでからアウトラインを作成します。
アピアランスを使いこなしている時点で初心者さんではないですから、アウトライン化で悩む方は少なそうですね。
【原因5】フォントがアウトライン化に対応していない【レアケース】
こちらはかなりのレアケースですが、一部のフォントにはプロテクトが掛かってアウトライン化できないものも存在します。
古いフォントを使っている場合はここで引っかかっている可能性がわずかにあるかもしれません。
アウトライン化でつまずくことを減らして自分の作業に集中しよう
アウトライン化でつまずきがちな原因をまとめました。
アウトライン化はIllustratorのなかでも使う機会が特に多い行程なのでアウトライン化できない原因としてありがちなものは先回りして覚えておくことおをおすすめします。つまずくたびにいちいち中断して調べていると集中も途切れるし時間もかかって面倒ですからね。